米国のオークションプラットフォーム「Cars & Bids」で、2025年モデルのポルシェ・マカンターボEV(630馬力、4輪駆動)が落札されなかった。走行距離わずか1,500マイル(約2,414km)ながら、入札額は88,500ドル(約1,330万円)でストップ。新車時の121,855ドル(約1,830万円)から33,355ドル(約500万円)もの価値下落となった。
この車両は、ニュージャージー州のポルシェ正規ディーラー「Porsche Edison」で新車購入されたもの。アイスグレーメタリック塗装に加え、22インチRSスパイダー・デザインホイール、ヘッドアップディスプレイ、スポーツクロノパッケージ、擬似エンジン音などのオプションが追加されていた。ベースモデルの105,300ドルに対し、これらの装備で15,000ドル以上が上乗せされていたという。
マカンターボEVは、0-60mph(0-96km/h)を3.1秒で加速し、EPA公称航続距離は約300マイル(483km)。高性能ながらも、市場の反応は冷ややかだった。
ポルシェのEV需要が低迷
この落札失敗は、ポルシェのEV市場全体の課題を象徴している。同社のグローバル販売台数は前年比23%減少しており、特にEVモデルの落ち込みは顕著だ。2024年第1四半期のEV販売台数は前年同期比43%減を記録。その一方で、燃焼エンジンモデルの販売は好調で、今夏に生産終了を迎えるも、2028年まで代替モデルは投入されない見通しだ。
専門家は、ポルシェのEV戦略が消費者のニーズと乖離していると指摘。高価格帯のEV需要が鈍化する中、同社は新たなアプローチを迫られている。
オーナーの損失額は不明
売り手は、この車両をわずか100マイル(160km)走行後に購入したと主張しており、落札額が成立していればどれだけの損失が発生していたのかは定かではない。Cars & Bidsのリストには「入札額は予約価格に達せず」と記載されており、売り手の期待と市場の現実とのギャップが浮き彫りとなった。