下院共和党の内紛が激化、議員同士が追放決議を相互に提出
米下院共和党は議員の倫理違反をめぐり深刻な内紛に陥っている。フロリダ州選出のコリー・ミルズ議員は、自身が倫理委員会から調査を受けている最中に、同僚のナンシー・メイス議員(サウスカロライナ州選出)の追放決議案を提出した。ミルズ議員はメイス議員が先週、自身を含む4人の議員の追放決議を提出したことに反発している。
NOTUSの報道によると、ミルズ議員の決議案は2023年にサウスカロライナ州チャールストン国際空港でメイス議員がTSA職員や警備員に対し「クソみたいに無能だ」と暴言を吐いた事件を取り上げる見込みだ。このほか、メイス議員が議員の旅費として不正に1万2000ドルを受領した疑惑や、スタッフに深夜のアルコール購入、自宅清掃、自身の議員活動を「議会で最もセクシーな女性の1人」として宣伝するよう指示した疑惑も取り上げられる可能性がある。
メイス議員「生存者として正義を貫く」
メイス議員はX(旧Twitter)でミルズ議員の決議案発表を受け、「軍歴を偽り、女性への暴行疑惑があり、接近禁止命令が出ており、議会在任中に連邦契約で私腹を肥やしている。被害者として、他者の不正を正す責務がある。彼が私を攻撃するのは、自分が次に狙われるのを知っているからだ」と反論した。
民主党議員も標的に、議員辞職に追い込まれるケースも
メイス議員は先週、民主党のエリック・スウォルウェル議員と共和党のトニー・ゴンザレス議員の追放決議も提出したが、ゴンザレス議員は辞職に追い込まれた。スウォルウェル議員は複数の性的暴行・不正行為疑惑に直面していた。このほか、民主党のシェイラ・シェルフィラス=マコーミック議員も連邦緊急事態管理庁(FEMA)資金の不正使用疑惑で追放決議の対象となり、今週投票が予定されている。
党の求心力低下、倫理問題より内紛が優先か
共和党は下院の議席をわずか数議席で維持しており、議員間の内紛が党の求心力をさらに低下させている。倫理問題よりも議員同士の対立が表面化し、党の政策遂行能力に対する懸疑が強まっている。
「議員同士の追放合戦が続く中、党全体の倫理基準の低下が浮き彫りになっている」
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