性的不正行為疑惑で議員辞職相次ぐ

先週、米下院議員のエリック・スワルウェルとトニー・ゴンザレスが、性的不正行為疑惑を巡る倫理委員会の調査を受け議員を辞職した。同委員会は2017年以降、議員に対する不正行為調査を20件以上開始したが、そのうち辞職に至ったケースはごくわずかだ。

州議会でも深刻化するセクハラ問題

全米女性防衛連盟(NWDL)の調査によると、2013年から2026年にかけて、米国の州議会議員162人に対し424件の性的ハラスメント疑惑が報告されている。このうち17人は現在も議員職に留まっている。

NWDLの共同代表、サラ・ヒギンボサム氏は「公的記録は氷山の一角に過ぎない」と述べ、報告数が実態を下回っている可能性を指摘する。同団体は、報告された事例のみを集計しており、報復を恐れる被害者の声は反映されていない。

党派を超えた問題

被害者の93%が女性で、過去10年間に不正行為を疑われた議員の93%が男性という構図も明らかになった。党派別では、民主党と共和党の議員に対する告発がほぼ同数に上っている。

「古い性差別が復活」

「古い性差別が完全に復活している」
テネシー州民主党議員、アフティン・ベーン氏

ベーン氏は先日の記者会見で、テネシー州議会下院で女性議員が演壇に向かう際に議員から口笛を吹かれたエピソードを紹介。「誰も何も言わず、何事もなかったかのように進められた」と語った。

#MeToo運動後の報告減少が警鐘

NWDLの共同代表、エマ・デイヴィソン・トリッブス氏は、#MeToo運動の高まりを受けて報告件数が減少している現状を「責任追及システムへの不信の表れ」と指摘する。スワルウェル議員とゴンザレス議員の辞職を受け、被害者支援団体は問題の再燃を期待している。

共和党ペンシルベニア州議員のアビー・メジャー氏は「この機会が問題解決への追い風となることを願う」と語る。同氏によれば、昨年5州が州議会内のセクハラ対策法を制定したが、多くの州ではいまだ十分な保護策が整っていない。

求められる具体的な改革

  • 性的不正行為の匿名報告システムの導入
  • 調査内容の透明化
  • 議員の安全と職業選択の両立を保障する仕組み

メジャー氏は「誰も安全を犠牲にして職を選ぶことがないよう、制度を整える必要がある」と強調した。