米国のギャンブル依存と予測市場の拡大

米国ではスポーツベッティング広告が至る所で目に入り、スマートフォンアプリで簡単に賭けられる時代となった。KalshiやPolymarketなどの予測市場もこの流れに拍車をかけ、天気予報から軍事侵攻のタイミングまで、あらゆる事象に対して誰でも賭けられるようになった。生活費の高騰にもかかわらず、多くの米国人が予測市場に資金を投入しているが、そのリターンは極めて乏しい。

一般ユーザーの99.9%が損失、わずか0.1%の口座が利益を独占

ウォールストリートジャーナル(WSJ)の大規模分析によると、Polymarketの利益の67%はわずか0.1%の口座(約2,000口座)が独占しており、2022年11月以降、これらの口座は約5億ドルの利益を上げている。Kalshiの広報担当者は、同プラットフォームでは利益を得るユーザー1人に対し、損失を出すユーザーが2.9人に上ることを認めた。

予測市場の取引額が急増

予測市場の取引額は、2025年4月の18億ドルから今年4月には242億ドルへと急増。しかし、そのシステムは極めて不均衡で、一般ユーザーはプロやアルゴリズム取引業者に圧倒されている。一部のユーザーは1日に数万回の戦略的な取引を行うボットを使用しており、一般ユーザーは取り残されている。

「簡単なお金」はスポーツベッティングに集中

元プロポーカー選手で、Kalshiで1分間に60回の取引を行うマイケル・ボス氏はWSJに対し、「簡単なお金が得られるのはスポーツベッティングだ」と語った。ボス氏は「スポーツは病的な若い男性の関心を引きつけている」と述べ、ギャンブル依存症のリスクを指摘した。

「メンションマーケット」はラスベガスのスロット機よりも悪いリターン

特定の公人が特定の言葉を口にするかどうかを予測する「メンションマーケット」などの分野では、リターンがラスベガスのスロット機を下回るケースもあるという。

KalshiとPolymarketの規制状況の違い

Kalshiは商品先物取引委員会(CFTC)によって規制されており、インサイダートレーディングの防止に努めている。一方のPolymarketは最近、CFTCの監督下で米国ユーザーへのサービスを限定的に開始したが、地理的制限の回避は容易な状況にある。

規制の必要性と政治的影響

米国では半数以上の人が給与日前で生活している状況下、一般ユーザーが予測市場で損失を被る現実が浮き彫りとなっている。しかし、規制強化への動きは鈍く、トランプ家と予測市場業界との強い関係が指摘されている。専門家らは、業界の透明性向上と規制の強化が急務であると訴えている。

出典: Futurism