米国時間9月11日、米宇宙軍のスティーブン・ホワイティング四つ星大将は、ロシアが共軌道型の衛星破壊兵器を実用化し、米国の重要な政府衛星を標的としていると発表した。
ホワイティング司令官は具体的なシステム名を挙げなかったが、その発言はロシアの軍事プログラム「ニヴェリル」に関連しているとみられている。同プログラムでは、米国の偵察衛星を追尾する衛星を低軌道に4基打ち上げ、軌道に到達後、小型衛星を放出して独自の機動を開始している。このうち少なくとも1基は、2020年の実験で高速で物体を射出するテストを行っており、米分析官はこれが他の衛星を攻撃するための発射体であると結論付けた。
「マトリョーシカ人形」のような構造
米当局者は、ニヴェリルの構造をロシアの伝統的な「マトリョーシカ人形」に例えている。外側の衛星が内部に小型の衛星を隠し持ち、それぞれが独立した機能を持つというものだ。この構造により、ロシアは衛星攻撃能力を柔軟かつ段階的に展開できる可能性がある。
米宇宙軍は、ロシアのこうした動きが宇宙空間の安定性を脅かすものであり、国際的な安全保障上の懸念材料となっていると指摘している。
出典:
Ars Technica