2026年のマーケティング動向:75%が説明責任の強化を実感

米国の調査会社ハリス・ポル社と実施した「2026年パフォーマンスマーケティング調査」によると、300人以上のマーケティング意思決定者が2026年のトレンドと投資計画について回答した。その結果、最大の変化は「説明責任の強化」で、75%がその期待が高まっていると回答。さらに65%近くが、従来のリード数などの上流指標ではなく、パイプライン貢献度に基づいて評価されるようになったと明かした。

長年、マーケティング担当者は「活動ベースの評価」から「ビジネス成果ベースの評価」への転換を求めてきた。そして今、その変化が現実のものとなっている。しかしその一方で、マーケティングチームは収益成果を求められる一方で、その成果がどのように生まれたのかを把握・証明・最適化するためのデータ可視化が不足しているという「可視性ギャップ」が浮き彫りになった。

「可視性ギャップ」が収益測定を阻む

上流フェーズ(リード獲得やエンゲージメント)の測定は比較的容易で、多くのマーケターが自信を持って取り組んでいる。しかし、顧客がパイプライン形成や商談進行、収益実現といった下流フェーズに移行すると、その自信は大きく低下する。パイプラインへの影響力や商談進捗、マーケティングの収益貢献度を測定する自信があると答えたのはわずか19%にとどまった。

このギャップは特に中流フェーズで顕著だ。リードが実際の商談機会に転換し、関心が意図に変わる段階で、マーケティングの影響力が最も発揮されるはずだが、その実態はブラックボックス化している。例えば、コンテンツダウンロードや広告クリック、商談成立は把握できるが、エンゲージメントがどのようにパイプラインにつながり、商談を加速または停滞させるのかは依然として見えにくい。その結果、マーケターはシステムが本来想定していないデータをつなぎ合わせ、どの施策がパイプライン形成に貢献し、どれがノイズに過ぎないのかを推測せざるを得ない状況に陥っている。

現代の購買プロセスにマッチしない測定モデル

この問題を単なる「レポーティングの課題」と捉えるのは間違いだ。実際には、マーケティングデータ、プロセス、測定モデルが現代の購買行動から乖離して進化してきたことが根本的な原因となっている。

データの断片化

マーケティングオートメーション、CRM、アナリティクスツールなどのコアシステムは依然としてサイロ化しており、顧客ジャーニーの異なる側面のみを捉えている。これらが統合されていないため、個々のタッチポイントがパイプライン成果にどのように累積するのかを追跡することができない。

時代遅れのアトリビューションモデル

従来のシングルタッチやシンプルなマルチタッチアトリビューションは、直線的な購買プロセスを前提に設計されている。しかし現代の購買行動は、複数のステークホルダーが複数のチャネルを通じて長期間にわたって関与する非線形なプロセスへと進化している。そのため、リーダーが「測定しやすさ」を優先すると、マーケティングの真のインパクトを過小評価する歪んだパフォーマンスビューが生まれてしまう。

マーケティングの役割が収益成果に直結する今、これまで以上に正確な測定と可視化が求められている。しかし、システムやプロセスのギャップがそれを阻んでいるのが現状だ。