2026年の選挙広告で、民主党のジョーンズ下院議員(ニューヨーク州)や共和党のトランプ前大統領、AOC議員(アレクサンドリア・オカシオ=コルテス)が頻繁に登場する一方、ジョンソン下院議長(共和党)やジェフリーズ少数党院内総務(民主党)の名前はほとんど聞かれないことが、両党の戦略家への取材で明らかになった。
選挙広告の目的は、ジョンソン議長やジェフリーズ総務の当選を支援するための資金集めだが、その広告からはその意図が読み取れないという。両党のリーダーは、攻撃対象としての「悪役」にふさわしい存在感を欠いていると戦略家らは指摘する。
民主党の攻撃対象はトランプ、共和党はAOCやペロシ元議長
共和党の選挙広告では、民主党の攻撃対象としてトランプ前大統領が頻繁に登場する見込みだ。一方、共和党の選挙広告では、AOC議員、ペロシ元下院議長(民主党)、ハリス前副大統領、さらにはカリフォルニア州のニューサム知事といった民主党のリーダーが批判の対象となる可能性が高い。
選挙広告の動向を分析したところ、共和党の選挙広告でジェフリーズ総務(ニューヨーク州)に言及したものは、昨年1月からわずか数件しか確認されなかった。オハイオ州第9選挙区の共和党候補、デレク・メリンサム氏は、民主党のカプター下院議員とジェフリーズ総務、バーニー・サンダース上院議員(無所属)を並べて「政治家はもういらない」と主張する広告を放映した。
また、全米共和党議員会(NRCC)はジェフリーズ総務を標的にした広告を展開し、左派政策で「アメリカを再構築する」計画「プロジェクト2026」を企てていると非難している。
一方、民主党の選挙広告でジョンソン議長に言及したものは、今回の選挙サイクルでは見つからなかった。
ジェフリーズ総務、発言を巡り波紋
その一方で、ジェフリーズ総務は別の形で政治的議論の的となった。バージニア州の共和党議員、ジェン・キガンズ氏がラジオ番組で「ジェフリーズ総務の手をバージニアから離せ」と発言に対し「はい、はい、それでいいです」と答えたことで、民主党から辞任を求める声が上がった。キガンズ氏は後に発言を否定し、容認しないと主張したが、同氏は全米で最も激戦区の一つとされる選挙区で議席を争っている。
選挙広告の歴史的背景
選挙広告の歴史において、選挙区の候補者を攻撃する際に、党のリーダーとの関連性を強調する手法は定番となっている。ペロシ元議長は2006年以降、共和党の「悪役」として人気が高かったが、ジェフリーズ総務とジョンソン議長は、それぞれの党内で控えめなリーダーとしての評判を確立しており、過激派と比較して目立たない存在となっている。
民主党の戦略家は、ジョンソン議長を「副議長」としてトランプ前大統領の「第二の座」と位置づけ、党のメッセージとして強調していることも指摘した。