米ニューヨーク州のロングアイランド鉄道(LIRR)は、週末の期限を前に労働組合との新たな労働契約交渉が難航し、大規模なストライキの発生リスクが高まっている。同鉄道は北米で最も利用者の多い通勤鉄道であり、平日には約25万人が利用している。
LIRRはニューヨーク市東部郊外をカバーする通勤鉄道で、機関士や整備士、信号手など7,000人以上の労働者を擁する。同鉄道の労働組合は、週末の期限(12月14日午前0時1分)までに合意に至らなければ、ストライキを実施すると警告している。交渉期限は9月に一時回避されたストライキの際に設定された60日間の猶予期間の最終日となる。
これまでの交渉では、MTA(ニューヨーク都市圏交通局)が他の労働者と同様に3年間で9.5%の賃上げを提案していたのに対し、労働組合は4年間で16%の賃上げを要求していた。しかし、今週行われた非公開の交渉で、MTAの交渉担当者であるゲイリー・デラベンソン氏は、4年目の契約に一時金形式で4.5%の賃上げを提案したと明らかにした。これは連邦政府が推奨する水準に沿ったものだという。
デラベンソン氏は記者会見で「双方の立場の隔たりは金額面で表せる単純なもので、もはや複雑な問題ではない」と述べた。しかし、労働組合のスポークスパーソンであるケビン・セクストン氏は「合意に向けた前向きな動きはあるが、まだ合意は遠い」と述べ、物価上昇を反映した賃上げを求めていると主張した。
MTA側は、ストライキ発生時の対応策として、ラッシュ時の限定的な無料シャトルバスの運行を計画している。また、ニューヨーク州のキャシー・ホチュール知事は、可能であれば在宅勤務を検討するよう利用者に呼びかけた。同知事は以前、LIRRの労働組合による「貪欲な要求」が地元経済を不安定化させると批判していた。
LIRRでは1994年に2日間のストライキが発生して以来、大規模なストライキは起きていない。2014年には当時のアンドリュー・クオモ知事の仲介でストライキが回避された。