FRB、政策金利を3.5%~3.75%で据え置き
米連邦準備制度理事会(FRB)は2026年1月に続いて3回連続で政策金利を3.5%~3.75%のレンジで据え置く決定を行った。同時に政策声明文の微修正にとどめ、市場の注目を集めた。
34年ぶりの反対票、利下げ示唆に反発
今回のFOMC(連邦公開市場委員会)では、4人のメンバーが反対票を投じた。これは1992年10月以来、34年ぶりの多さとなる。反対したのはクリーブランド連銀のハマック総裁、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、ダラス連銀のローガン総裁の3名で、いずれも「現時点での利下げ示唆に反対」との理由だった。
さらに、FRB理事のミラン理事は逆に「利下げを支持する」との反対票を投じた。これにより、賛否が真っ二つに分かれた形となった。
利下げ示唆の文言に焦点
反対派が問題視したのは、政策声明文に含まれる「追加的な調整の程度とタイミングについて、データや見通し、リスクバランスを慎重に評価する」との文言だ。この表現は、昨年後半に実施された利下げの継続を示唆するものと受け取られており、ハト派の理事らはこれを削除するよう求めた。
一方で、タカ派の理事らは、インフレ圧力が依然高止まりする中で、次回の政策変更が利上げとなる可能性も排除すべきだと主張。FRBの分裂が浮き彫りとなった。
次期議長候補ウォーシュ氏、承認審査が前進
FRBのパウエル議長の任期は5月15日に終了する。上院銀行委員会は本日、次期議長候補として指名されたウォーシュ氏の承認審査を進め、6月中旬の次回FOMCまでに上院本会議での承認が見込まれている。
パウエル議長は、8年にわたり分裂しがちな委員会をまとめ上げてきたが、ウォーシュ氏はより深刻な対立に直面する可能性が高い。パウエル議長は今後の計画について、午後2時30分(米東部時間)からの記者会見で言及する見込みだ。
パウエル議長の今後は不透明
パウエル議長は、ウォーシュ氏の就任後もFRB理事として残留するのか、それとも完全に退任するのかが注目されている。理事の任期は2028年初頭まで残っており、今後の動向が議論を呼ぶ可能性がある。
インフレ懸念が政策決定に影響
FRBは、5年連続で目標を上回るインフレが続く中、慎重な政策運営を迫られている。ハト派とタカ派の対立は、今後の金融政策の方向性を巡る不確実性を高めている。
ウォーシュ氏が議長に就任すれば、FRBは新たな舵取りを迫られることになる。委員会内の分裂が続く中、金融政策の透明性と予見可能性の確保が課題となるだろう。