米国の連邦通信委員会(FCC)が、深夜トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!」のホストであるジミー・キンメル氏によるメラニア・トランプ米国第一夫人に関するジョークを受け、ディズニー傘下のABC放送局8局に対し放送免許の早期更新を命じた問題で、テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員がFCCを厳しく批判した。
キンメル氏は先週開催されたホワイトハウス記者協会晩餐会で、メラニア夫人が「妊娠した未亡人のように白い光を放つ」と発言。その数日後、事件現場となった同会場に男が侵入し、シークレットサービスによって拘束される事態が発生した。
クルーズ議員は16日、Punchbowl Newsとのインタビューで「政府が言論を検閲するのは間違いであり、FCCが『言論警察』として機能すべきではない」と述べた。
FCCは同日、ABCテレビ局8局に対し、放送免許の早期更新を求める通知を送付。その理由として、同局が「不法な差別の禁止」に違反する可能性があるかどうかを調査するとしている。さらに数週間前には、FCCのブレンダン・カー委員が、ディズニーの多様性・公平性・包摂(DEI)政策を理由に同社の放送免許が危機にさらされている可能性を示唆していた。
FCCの動きに政治的圧力の疑い
FCCの今回の措置は、トランプ前大統領やメラニア夫人、その他政府高官がキンメル氏の発言を非難した直後に行われたことから、政治的圧力が背景にあるのではないかとの見方が強まっている。
議員は過去にもFCCを批判
クルーズ議員は昨年9月、FCCがキンメル氏の番組を放送したネットワークに対し処罰を検討していた際にも、同氏を擁護していた。当時のポッドキャストで議員は「私はキンメル氏の発言が嫌いであり、彼が解雇されたのは喜ばしい。しかし政府が『我々はあなたの発言が気に入らないから、お気に召す発言をしない限り放送を禁止する』といったビジネスに関与するようになれば、保守派にとっても悪影響を及ぼすだろう」と発言していた。
昨年はキンメル氏が1週間の謹慎処分を受けたが、今回はディズニーとキンメル氏が再び検閲の試みに直面することになる。もし圧力に屈すれば、トランプ政権の影響下で深夜トーク番組が消滅する可能性も否定できない。