アラバマ州、黒人多数選挙区を削減へ

アラバマ州は、連邦最高裁が投票権法の重要条項を骨抜きにしたことを受け、人種差別的な選挙区改定を強行しようとしている。共和党のケイ・アイビー知事は1月11日、州議会の特別会期を招集し、新たな連邦議会選挙区および州上院選挙区の選挙区図を成立させるとともに、特別予備選挙の実施に向けた法案を準備するよう指示した。

最高裁の判決が背景に

この動きは、アラバマ州司法長官スティーブ・マーシャルが1月10日に連邦最高裁に対し、2023年に再編された選挙区図の実施を認めるよう求めた翌日に行われた。同判決はルイジアナ州の事案に関するものだったが、最高裁の保守系6人の判事による多数決で投票権法第2条(人種差別に基づく差別を禁止する条項)が事実上骨抜きにされた。これにより、人種差別的選挙区改定の立証が困難になると同時に、党派的選挙区改定を正当化する主張が認められる可能性が高まった。

民主党議員2人の議席が危機に

新たな選挙区図では、アラバマ州の黒人多数選挙区である第2選挙区と第7選挙区が大幅に改定される。民主党のシャマリ・フィギュアス議員が率いる第2選挙区(モービル、モンゴメリーを含む)では、黒人人口比率が49%から40%に低下する見込みだ。また、民主党のテリー・スウェル議員が率いる第7選挙区(セルマ、バーミングハム、タスカルーサ、モンゴメリーの一部を含む)は、1993年以降一貫して黒人議員を輩出してきた州内で最古の黒人多数選挙区だが、その議席が奪われる可能性が高まっている。

右派インフルエンサーが勝利宣言

右派インフルエンサーのCJ・ピアソンはX(旧Twitter)上で、「この判決により、アラバマ州の連邦議員団は完全に共和党で占められる可能性が高い」と述べた。ピアソンは、アイビー知事の動きがマーシャル司法長官、司法長官候補のキャサリン・ロバートソン、州務長官のウェス・アレンによるロビー活動の結果であると指摘した。

選挙区改定の影響

  • 第2選挙区:黒人人口比率49%→40%に低下
  • 第7選挙区:黒人議員輩出の歴史的選挙区が消滅の危機
  • 全体:民主党議員2人が議席を失う可能性

背景にある最高裁の判決

連邦最高裁はルイジアナ州の事案で投票権法第2条を骨抜きにし、人種差別的選挙区改定の立証を困難にした。これにより、党派的選挙区改定が正当化される可能性が高まった。