米国最高裁判所は12日、ミフェプリストンの製造業者らが求めていた差し止め命令を承認し、第5巡回区控訴裁判所が2023年のFDA規制を停止する命令を一時的に停止した。これにより、医師が遠隔診療でミフェプリストンを処方することが引き続き可能となった。

この決定は、アリート判事による行政上の差し止め期間が終了した直後に下された。トーマス判事とアリート判事は反対意見を表明したが、他の判事からの賛同はなかった。ダンコ・ラボラトリーズ対ルイジアナ州事件の命令は、控訴審の審理や上告の申し立てが行われるまで下級審の命令を停止するもので、今後さらに審理が進む可能性がある。

この決定は予想されていたものの、第5巡回区控訴裁判所が連邦規制の実施を停止したことや、製造業者らが実質的な勝訴の可能性が高いと主張していたことが背景にある。一方で、トーマス判事とアリート判事は、製造業者らの主張に重大な疑問を呈していた。

注目すべきは、連邦政府が今回の差し止め命令の申し立てに関与しなかった点だ。連邦政府は最高裁に差し止めを求めることも、FDA規則を擁護する意見書を提出することもなかった。このため、規制の停止が連邦政府に回復不能な損害を与えるとの主張は薄弱となった。

トーマス判事は、連邦法のコムストック法により、中絶薬の郵送配布が既に禁止されていると指摘。製造業者らの主張は「犯罪行為からの逸失利益」を訴えるものに過ぎないと批判した。アリート判事も同様の見解を示し、差し止め命令の申し立てを支持しなかった。

出典: Reason