イランの最高外交責任者、アッバス・アラグチ外相は13日、パキスタンを訪問した。同国は米国とイランの停戦交渉再開に向けた仲介役を務めており、アラグチ外相はX(旧Twitter)で「二国間関係と地域情勢を中心とした訪問」と表明した。
今回の訪問は、ホルムズ海峡を巡る緊張が続く中で実施された。同海峡は世界の石油・天然ガス輸出の約20%が通過する戦略的要衝であり、イランによる封鎖が続けばエネルギー価格のさらなる高騰と世界経済の悪化が懸念される。
米国の対応と軍事的圧力
米国のドナルド・トランプ大統領は同日、ジョーンズ法の免除を90日間延長する大統領令に署名した。これにより、米国外の船舶による石油・天然ガスの輸送が容易になり、エネルギー供給の安定化が図られる。トランプ氏は3月にも60日間の免除を発表しており、今回の延長はエネルギー価格の安定化を目的としている。
一方、米国は軍事的圧力も強化している。米国防長官のピート・ヘグセス氏は13日の記者会見で「イランには良い取引をする機会がある」と述べ、米国はイランの港湾封鎖を継続するとともに、機雷の設置が疑われる小型船に対する「撃ち殺せ」命令を発令した。さらに、米海軍はインド洋、アラビア海、紅海に展開する3隻の空母に加え、新たに2隻目の空母を投入する計画を発表した。
パキスタンの外交努力
パキスタンは、米国とイランの停戦交渉再開に向けた外交努力を続けてきた。トランプ氏は先週、イランとの停戦を無期限延長すると発表したが、ホルムズ海峡の緊張は依然として高止まりしている。イランは先週、3隻の船舶への攻撃を実行し、米国はこれに対抗してイランの港湾を封鎖。さらに、機雷の設置が疑われる小型船に対する「撃ち殺せ」命令を発令した。
米国の軍事的圧力強化とパキスタンの外交努力が、今後の停戦交渉の行方を左右することになる。