イーロン・マスク vs OpenAI:非営利から営利への転換を巡る法廷の攻防
米国時間3月6日、イーロン・マスクがOpenAIを相手取った裁判の最終弁論が終了した。かつての盟友であったマスクとサム・アルトマンの関係は、今や法廷闘争へと発展。 juradoは来週の評決で、アルトマンら幹部が「慈善団体を横取りした」とのマスク側の主張を認めるかどうかを判断する。
50億ドルの寄付と1500億ドルの損害賠償請求
マスクは2015年、OpenAIを非営利研究機関として共同設立。当初は総額50億ドルの寄付を約束したが、そのうち3800万ドルを実際に拠出した。しかし、OpenAIが2019年に営利企業へと転換したことで、マスクは裏切られたと主張。裁判では、この転換が「虚偽の前提に基づく寄付だった」と訴えている。
もし jurado がマスクの主張を認めた場合、裁判官のイヴォンヌ・ゴンザレス・ロジャース氏が損害賠償額を決定する。その額は最大で1500億ドルに上る可能性があり、OpenAIの経営陣やガバナンス体制の見直しにつながる可能性もあるという。
アルトマンの「信頼性」を巡る攻防
マスク側の弁護団は、アルトマンが「利益のためなら嘘をつく」人物であると主張。元従業員や役員の証言により、その「信頼性の欠如」が裏付けられた。
- ヘレン・トナー(元役員):アルトマンの「正直さと率直さに関する行動パターン」が2023年の一時的なCEO解任につながったとビデオ証言で述べた。
- ミラ・ムラティ(元CTO):アルトマンが新しいAIモデルの安全審査について彼女に嘘をついたと証言。さらに、アルトマンは「相手によって発言を変える」傾向があったと語った。
グレッグ・ブロックマンの「告白録」が暴いた真実
OpenAIの社長であるグレッグ・ブロックマンが個人で書き留めていた日記が、法廷で重要な証拠となった。その中には、OpenAIの営利転換に対する彼の葛藤が赤裸々に記されていた。
「2017年のある時点で、『非営利を営利に転換すれば、非常に醜い戦いになるだろう』と書いた。マスクからOpenAIを奪うのは間違っている。彼は決して愚か者ではない。最終的に我々が彼に対して不誠実だったという彼の主張は正しいだろう」
また、ブロックマンは自身の野心についても率直に記していた。「数十億ドルを稼げればいいな」とも。
今後の展望:控訴の可能性と規制当局の再検討
jurado がマスクの主張を退けた場合でも、法廷で明らかになった証拠が、OpenAIの営利転換を認めた州当局による再検討を促す可能性がある。いずれにせよ、敗者は控訴する見込みで、この「テック業界の確執」はまだ終わりを迎えていない。