ドラフト指名権を巡る交渉において、ニューヨーク・ジャイアンツは当初、ベンガルズの1巡目指名権を獲得するために、ディフェンシブタックルのデクスター・ローレンスを放出する案を検討していた。しかし、その交渉は成立せず、最終的に両チームは早期に合意に至った。

複数のリーグ関係者によると、この早期合意の背景には、昨年のマックス・クロスビー(レイダース)のトレード失敗が影響していた可能性があるという。当時、ジャイアンツはクロスビー獲得に向けた交渉を進めていたが、最終的に実現しなかった。この経験が、ローレンスの身体検査や契約交渉のリスクをより重視させる要因となったとされる。

リーグ関係者は「クロスビーのトレード失敗がなければ、ローレンスの身体検査通過に対する懸念はそれほど大きくなかっただろう」と語る。実際、ローレンスの身体検査は交渉の重要なハードルであり、両チームはこのリスクを最小限に抑えるために早期合意を選択した。

この動きは、2022年のNFLドラフトで行われたタイタンズからイーグルスへのA.J.ブラウンのトレードと類似している。ブラウンのトレードも、イーグルスの指名権が行使される直前に成立し、タイタンズがブラウンの代替選手を指名する可能性を他チームに察知されるのを防いだ。同様に、ジャイアンツもローレンス獲得に向けた動きを他チームに察知されるリスクを回避するため、早期合意に踏み切ったとみられる。

また、ローレンスとベンガルズは新たな契約を締結する必要があったが、これはイーグルスが2022年にブラウンと、さらに今週金曜日にグリーンダードとの契約を成立させたのと同様の流れだ。最終的に、身体検査と契約の両方が、早期合意の決め手となった。

今後もドラフト当日の指名権と選手のトレードは行われる可能性があるが、その際には選手の身体検査不合格に備えた代替案が不可欠となる。ローレンスのケースは、そのリスク管理の重要性を改めて浮き彫りにした形だ。