トランプ一族の暗号資産プロジェクトが混乱、投資家が提訴

トランプ一族が設立した暗号資産(暗号通貨)企業「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)」が深刻な混乱に陥っている。主要投資家のジャスティン・サンが同社を提訴したほか、独自トークンの価値が年初来50%下落するなど、投資家の不満が高まっている。

WLFIは2024年にトランプ一族と関係者によって設立された分散型金融(DeFi)企業で、銀行の機能をブロックチェーン上で実現することを目指していた。しかし、消費者向けプラットフォームの提供は未だ実現しておらず、同社が発行するガバナンストークンの価格は2025年初頭から急落。一部の投資家は損失を被っている。

主要投資家が提訴、一族の資金源に疑問の声

WLFIは、トランプ一族が86%を保有していたが、2025年にアラブ首長国連邦(UAE)の支配者一族の兄弟に大部分を売却。それでも一族はガバナンストークンの過半数を保持し、実質的な支配権を維持している。

しかし、同社の実態は曖昧で、投資家の間では「トランプ一族の資金源として機能しているのではないか」との疑念が広がっている。報道によれば、WLFIの株式やトークンの販売により、一族は2億ドル以上を調達したとされる。トークン価格が下落しても、一族への資金流入は続いている可能性がある。

「金融エリートからの解放」を掲げるも実態は不明

WLFIは設立当初、銀行やウォール街の「金融エリート」から人々を解放する分散型金融サービスとして売り出された。トランプ一族はソーシャルメディアで「#BeDefiant」キャンペーンを展開し、大衆の支持を訴えた。

しかし、現在に至るまで消費者向けのサービスは提供されておらず、同社のビジネスモデルや財務状況は依然として不透明なまま。投資家は「何を買ったのか分からない」と不満を募らせている。

「WLFIはトランプ一族の資金調達ツールに過ぎないのではないか。実態のないプロジェクトで、投資家をだましているのでは?」
— 匿名の投資家

今後の展開と投資家の動向

ジャスティン・サンをはじめとする投資家による提訴は、WLFIの信頼回復に向けた第一歩となる可能性がある。しかし、同社のガバナンストークンは依然として取引されており、一族の資金源としての役割は続いている。

専門家は「投資家はリスクを十分に理解した上で参加すべきだ」と警告。WLFIの今後の動向が注目される。