米国の政治エリートが集うアルファルファクラブの晩餐会で、トランプ前大統領が行ったスピーチが失敗に終わった。冗談と受け取られた発言の多くは、実は政策そのものだったためだ。

2025年1月、ワシントンの伝統的なイベント「アルファルファクラブ晩餐会」で、トランプ前大統領はスピーチを行った。この会合は、年に一度、大統領が参加し、スピーチライターが用意したジョークを披露する場として知られている。トランプ氏は第一期任期中にこのイベントを欠席したが、今回は参加を決めた。

しかし、そのスピーチは失敗に終わった。「会場の半分は嫌いな人ばかりだが、みなさんは好きだ」といった発言は、会場を沈黙させた。また、グリーンランド侵攻の冗談や、カナダを51番目の州にする案、さらには次期連邦準備制度理事会(FRB)議長候補のケビン・ウォーシュ氏をめぐる発言も、冗談として受け止められなかった。

その理由は、これらの発言が単なるジョークではなく、実際の政策に関わる内容だったからだ。例えば、FRB議長を相手取っての「利下げを求める訴訟」という発言は、実際にホワイトハウスがFRBに圧力をかけたとされる出来事に基づいていた。また、グリーンランド侵攻の冗談に関しても、トランプ氏が実際に同国の領有権を主張したことで国際的な混乱を招いたばかりだった。

このように、トランプ氏の発言は、政策と密接に結びついており、もはや「お笑い」の域を超えていた。政治エリートたちが笑えなかった理由は、そこにあったのだ。

出典: Vox