米国の政治家やメディア関係者の間で波紋を呼んでいる発言が、共和党議員の対応を混乱させている。トランプ前大統領が5月12日、アメリカ国民の経済的苦境について「全く気にしない」と述べた問題だ。

議員らは「文脈が違う」と主張

ジャーナリストのパブロ・マンリケス氏が、発言から約90分後に複数の共和党上院議員に対して反応を求めた。議員らは一様に曖昧な対応に終始した。

「トランプ氏がアメリカ国民の財政状況や経済状況について考えないと発言した件について、どう思いますか?」
ルミス上院議員(共和党):「そんなことを言ったんですか?コメントは控えます。なぜなら、彼は実際には気にかけていると思いますから」
発言を笑顔で受け流しながら、議員は「彼が本気でそう思っているわけではない」と主張した。

同様の質問に対し、マーシャル上院議員(共和党)は「発言の文脈を確認しないと」と回答を拒否。コリンズ上院議員(共和党)は「その発言は見なかった」と述べた。

トランプ氏の発言は明確かつ繰り返し

トランプ氏の発言は、中国への出発前の記者会見で明確に語られた。イランとの核交渉を巡る質問に対し、以下のように回答した。

記者:「イランとの交渉において、アメリカ国民の経済状況はどの程度動機となっていますか?特に、イラン・イスラエル戦争の余波でインフレが急騰している中で」
トランプ氏:「全く関係ない。私がイランと交渉する際に重要なのは、核兵器を持たせないことだけだ。アメリカ国民の経済状況など考えない。誰の状況も考えない。私が考えるのは一つだけ:イランに核兵器を持たせてはならない。それだけが動機だ」

トランプ氏は発言を繰り返し、核問題への固執を強調した。一方で、議員らは発言を無視するか、あるいは「文脈が違う」と主張するなど、一貫性のない対応に終始している。