ニューヨーク州マンハッタンの裁判所は18日、ミュージシャンのエリック・ガーリントン氏が元配偶者のニコール・オースティン氏とその関係者マーク・バースティナー氏に対して起こした名誉毀損訴訟において、被告らによる虚偽の性犯罪告発の繰り返しを差し止める仮処分を命じた。

ガーリントン氏は、被告らが自身を「レイプ犯」「性犯罪者」「未成年者への誘引」「性的人身売買」「連続殺人犯」などと非難するウェブサイト「Known Rapist Erik Garlington」を作成し、YouTubeに6時間に及ぶ動画を公開したほか、SNSや関係者、メディアに対して同様の主張を繰り返したと主張。さらに、自宅住所を公開して脅迫的なメッセージを残すなど、自身とパートナーの安全を脅かす行為に及んだとしている。

ガーリントン氏は、これらの行為により名誉と音楽活動に深刻な損害を受けたと主張。裁判所は、被告らの発言が「特定の個人またはグループに対する違法行為の実行を示唆する深刻な表現」に該当し、故意に行われたと認定した。

被告の主張と裁判所の判断

被告側は、ガーリントン氏が公的な活動を行っていない「私人」であると主張したが、裁判所はこれを認めた。ガーリントン氏の公的な活動は音楽活動に限定されており、犯罪行為や精神疾患、DVに関する公の議論には関与していないと認定。そのため、被告らの主張が音楽業界に限定される場合(例:「楽曲の盗用」「業界関係者による作詞の無断使用」)を除き、その他の虚偽の告発は憲法上の保護対象外と判断した。

裁判所は、被告らによる「レイプ犯」「連続殺人犯」などの告発がガーリントン氏の音楽活動と全く関連性がないと指摘。これらの主張は、ガーリントン氏が公に議論を呼びかけていない分野に関するものであり、名誉毀損に該当すると結論づけた。

今後の展開

裁判所は、被告らに対し、ガーリントン氏の音楽活動に関連する主張を除く、すべての虚偽の告発の繰り返しを直ちに停止するよう命じた。また、ガーリントン氏は「実際の悪意」の立証を求められないとの判断を示した。

出典: Reason