世界の空港は、シンガポールのチャンギ空港のような洗練されたデザインや、ニューヨーク・ニューアーク空港のような混沌とした印象など、さまざまな特徴を持つ。そんな中、日本の能登地方に2029年9月までの期間限定で、新たなコンセプトの空港が誕生した。その名は「能登里山ポケモン with you 空港」。内装には、同地震被災地の復興支援を目的とした「ポケモン with you 基金」との連携により、ポケモンのキャラクターがあちこちにちりばめられている。
能登空港は、石川県の能登半島に位置する七尾市にある。2024年1月1日に発生した能登半島地震(マグニチュード7.6)により甚大な被害を受け、一時は閉鎖を余儀なくされた。観光産業が主軸の同地域にとって、空港の再開は復興に向けた大きな一歩となったが、完全な回復には至っていない。こうした中、ポケモンを活用した空港のリニューアルは、地域の活性化と観光客誘致を目指す取り組みの一環だ。
ポケモンがあふれる空間デザイン
空港の内装には、壁画や彫刻、イラストなど、至るところにポケモンのキャラクターが登場する。階段には能登の自然風景とともにポケモンが描かれ、2階吹き抜けのアトリウムはファンがお気に入りのキャラクターを探す「ポケモン迷路」のような空間となっている。さらに、出入口やボーディングブリッジ、案内看板などにもポケモンの装飾が施される予定だ。
空港のロゴも一新され、空を飛ぶ飛行機の上で手を振るピカチュウが描かれた。また、空港限定のオリジナルグッズとして、Tシャツやキーホルダー、荷札、トートバッグなどが販売される。これらのグッズは、訪れた人々の記念品としても人気を集めそうだ。
能登半島のポケモン・ムーブメント
能登空港は、世界で初めて「ポケモン」の名を冠した空港となるが、同地域ではすでにポケモンを活用した観光振興が進められている。例えば、能登半島の和倉温泉では、今年初めにオープンした「ポケモン足湯」が人気を集めている。足湯にはポケモンの像やアートが飾られ、訪れる人々を楽しませている。
復興と観光振興を目指して
能登空港のリニューアルは、2011年に東日本大震災を受けて設立された「ポケモン with you 基金」の支援のもと実現した。同基金は、震災後の被災地支援を目的に設立され、これまで日本各地の災害復興に貢献してきた。能登空港のプロジェクトも、その一環として位置づけられている。
空港の正式オープンは数週間後に控えているが、すでにSNS上では「能登の静かな空港が3年間にわたりポケモンの聖地に変身。ピカチュウ像もあり、ファンを呼び込み地域経済を活性化させるだろう」といった声が上がっている。こうした取り組みが、能登地方の復興と観光振興にどのような影響を与えるのか、今後の動向が注目される。