米マサチューセッツ州の住宅政策が、実質的な住宅建設を阻害する「抜け穴」として批判を浴びている。同州のMBTA Communities法は2021年に制定され、公共交通機関周辺の自治体に対し、一定規模の多世帯住宅用ゾーニングの導入を義務付けた。しかし、その実施方法に問題があるとの指摘が相次いでいる。

特に注目を集めたのは、マーブルヘッド市の住民デイビッド・モディカ氏が Town Meeting(住民集会)で発した「我々は『意地悪』をしているのか?」という発言だ。同市はMBTA Communities法の要件を満たすため、ゴルフコースのゾーニング変更を検討したが、実際の住宅建設にはつながらない可能性が高い。モディカ氏の発言はソーシャルメディアで拡散され、地元紙やウォールストリート・ジャーナルでも取り上げられた。

同法では、自治体が独自の判断でゾーニングを変更できるため、実質的な住宅建設を回避する「抜け穴」が生まれている。マーブルヘッド市は2026年5月に行われた2回の住民集会と住民投票で、同法への対応策を否決。その結果、州司法長官アンドレア・キャンベル氏から訴追される事態に発展した。

州法の「抜け穴」が浮き彫りに

MBTA Communities法は、公共交通機関周辺の自治体に対し、最低27エーカーの土地を多世帯住宅用ゾーニングに変更し、少なくとも867戸の新規住宅を建設可能にすることを義務付けている。しかし、その実施方法が自治体の裁量に委ねられているため、実質的な住宅建設を回避する動きが相次いでいる。

マーブルヘッド市の事例はその典型だ。同市はゴルフコースのゾーニング変更を検討したが、実際の住宅建設にはつながらない可能性が高い。モディカ氏の発言は、こうした「抜け穴」を指摘するものだった。同氏は後に地元紙やウォールストリート・ジャーナルで取り上げられ、YIMBY(Yes In My Backyard)運動の支持者からも「意地悪」な対応だと批判された。

実効性のある政策への転換が必要

専門家らは、マサチューセッツ州の住宅政策が「抜け穴」だらけであると指摘する。同州のアプローチは、自治体にゾーニング変更を委ねるものだが、その結果、実質的な住宅建設を回避する動きが相次いでいる。このため、州政府は政策の実効性を高めるための見直しが必要だとの声が上がっている。

同州の住宅政策は、実質的な住宅建設を阻害する「抜け穴」として批判を浴びており、今後の政策見直しが注目される。

出典: Reason