マツダ、米国販売が17.3%減も「ロードスター」は60%増
米国自動車業界の4月販売速報が発表され、マツダの販売台数が前年同期比で17.3%減の31,128台となり、市場全体の低迷が鮮明となった。通年でも15.1%減の125,601台と、苦戦が続いている。
SUV不振が全体を押し下げる
特に目立ったのがSUVモデルの不振だ。フラッグシップSUVのCX-90は前年比39.2%減、CX-70は42.6%減を記録した。中型SUVのCX-30も35%減、CX-5は18.9%減と、主力モデルが軒並み苦戦。唯一の明るい材料はCX-50で、5.8%増を記録し、ハイブリッド販売が過去最高の4月となったことだ。
「ロードスター」が唯一の救い
その一方で、マツダのラインアップで唯一明るい兆しを見せているのが、オープンスポーツカーのMX-5 Miata(ロードスター)だ。4月の販売台数は前年比60%増を記録し、通年でも9.9%減にとどまっている。内訳を見ると、ソフトトップが44.8%増、リトラクタブルハードトップ(RF)は81%増と、圧倒的な人気ぶりを示した。
専門家は、ロードスターの成功要因として「軽量・FR・マニュアルトランスミッション」という、現代の自動車市場では珍しい特徴を挙げる。これらは「運転の楽しさ」を重視する特定層の支持を集めている。
マツダの分断化するラインアップ
今回の販売データは、マツダのラインアップが「大衆向けSUV」と「熱狂的ファン向けスポーツカー」に二極化している現状を浮き彫りにした。フォードも同様の傾向を示しており、パフォーマンスカーのマスタングが好調な一方で、他のモデルは低迷している。
マツダUSの4月販売実績(主要モデル抜粋)
| モデル | 4月販売台数(2025年) | 4月販売台数(2024年) | 前年比変化率 | 通年販売台数(2025年) | 通年販売台数(2024年) | 前年比変化率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Mazda3 | 3,235 | 3,236 | 0.0% | 12,544 | 12,587 | -0.3% |
| MX-5 Miata | 1,163 | 727 | 60.0% | 2,858 | 3,173 | -9.9% |
| CX-30 | 4,067 | 6,261 | -35.0% | 11,965 | 27,293 | -56.2% |
| CX-5 | 10,206 | 12,590 | -18.9% | 45,198 | 47,000 | -3.8% |
| CX-50 | 8,201 | 7,753 | 5.8% | 37,235 | 31,055 | 19.9% |
| CX-70 | 970 | 1,691 | -42.6% | 3,436 | 6,313 | -45.6% |
| CX-90 | 3,286 | 5,402 | -39.2% | 12,365 | 20,555 | -39.8% |
| 合計 | 31,128 | 37,660 | -17.3% | 125,601 | 147,976 | -15.1% |
今後の戦略に示唆
ロードスターの成功は、マツダにとって「ブランドの個性」を再確認させる結果となった。一方で、SUV市場の低迷は、今後の戦略見直しを迫る要因となるだろう。専門家は「マツダは、大衆向けとファン向けのバランスを見直す必要がある」と指摘する。
「ロードスターのようなモデルは、マツダのブランド価値を高める重要な存在。一方で、SUV市場の動向も無視できない。今後は、両者のバランスをどう取るかが課題だ」
自動車アナリスト・田中氏
マツダの次なる一手に注目が集まる。