米国の上院議員選挙におけるエネルギー政策の行方が注目される中、メイン州の民主党候補グラハム・プラットナー氏が「全国的な電気料金凍結」を含むエネルギー計画を発表した。同計画は、データセンターの急増による電力需要の増加が電気料金高騰の一因と指摘するものだが、具体的なデータセンター規制については触れられていない。
プラットナー氏はその後のインタビューで、AI技術とデータセンターに関する自身の見解を明らかにした。同氏は「AIが労働市場や大規模監視、市場操作に与える影響を非常に懸念している」と述べ、規制の遅れが「恐ろしいほどの脅威」となっていると強調した。
データセンターの建設一時停止については、明確な賛否を避けたものの、過去の発言では強く支持していた。今年3月6日に行われた環境活動家との非公開インタビューでは、データセンターの急速な建設に対する「一時停止」と、バーニー・サンダース上院議員とアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員が提案する新規データセンター建設の一時禁止法案への共同提案について問われた際、プラットナー氏は「はい、そしてはい。今日聞かれる中で最も簡単な質問かもしれません」と回答していたことが、内部録音を共有された食料と水ウォッチ(Food and Water Watch)の記録から明らかになった。
同インタビューには、食料と水ウォッチを含む4団体が参加し、プラットナー氏の選挙運動への支持を表明した。プラットナー陣営はこの録音に関してコメントを拒否している。
選挙戦の行方とメイン州のエネルギー情勢
プラットナー氏の選挙戦の行方は、民主党にとって極めて重要だ。同氏は41歳のカキ養殖業者で、初の政治家という経歴ながら、73歳の現職で5期目を務めるスーザン・コリンズ共和党上院議員と激戦を繰り広げている。2024年の大統領選挙ではメイン州がカマラ・ハリス候補を約7ポイントで支持するなど、民主党に有利な傾向が見られるが、コリンズ議員の長期政権には理由がある。
メイン州は現代のエネルギー政策の最前線とも言える州だ。米国で最も電気料金が高い州の一つであり、過去1年間で8.3%以上の料金上昇を記録。さらに今後も上昇が見込まれている。データセンターの建設ラッシュはその一因とされており、同州のエネルギー政策に大きな影響を与えている。
AIとデータセンター規制の行方
プラットナー氏はAI技術とデータセンターの規制に関し、労働市場への影響や監視技術の悪用など、幅広い懸念を示している。同氏は「我々はこの技術と現実に対し、何の規制的準備もしていない。これはAIとそのインフラがもたらす影響の大きさと費用を考えると、極めて恐ろしいことだ」と語った。
現在、プラットナー陣営はAIとデータセンターに特化した政策の策定を進めており、今後の選挙戦で具体的な提案を発表する見込みだ。データセンター規制の是非は、メイン州のみならず全米のエネルギー政策に大きな影響を与える可能性がある。