米国の電気自動車(EV)メーカー、リビアンは、新型SUV「R2」の製造コストが、同社のフラッグシップモデル「R1S」の約半分に抑えられたと発表した。同社はR1T(電気ピックアップトラック)でEV市場に先駆けて参入したが、今回のR2では、より安定した市場地盤の確立を目指す。コスト削減を実現しながらも、ファンが愛する性能と機能性は維持されている。

設計の簡素化が鍵を握る

R2のコスト削減の核となるのは、「ゾーン型電気アーキテクチャ」の採用だ。この新しいシステムにより、配線の複雑さが大幅に軽減され、配線長は2.3マイル(約3.7キロメートル)短縮。コネクター数も60%削減された。さらに、高圧ケーブルは70%減少しており、複数の電源モジュールを1つに統合することで、材料費と組み立て時間の両方を削減している。

パワートレインの革新

R2の「Maximus」と呼ばれる新しい駆動ユニットは、R1シリーズに搭載されている「Enduro」ユニットと比較して、部品点数を41%削減。インバーターを駆動ユニットに直接統合し、そのハウジングを取り付け構造として活用することで、さらなるコスト削減と組み立て効率の向上を実現した。

センサーやサスペンションも見直し

センサーにおいても、コスト削減が図られている。従来の超音波センサーを、角部に設置するレーダーに置き換えることで、50%のコスト削減を実現。これにより、修理コストの低減も期待される。また、フロントサスペンションは、R1で採用されていた複雑なダブルウィッシュボーン式から、シンプルなマクファーソンストラット式に変更され、コストは70%削減された。

さらに、大型ダイカスト部品の採用により、車体下部の部品点数は90%削減。リアドアも65%の複雑さを排除するなど、随所に簡素化が施されている。

生産規模の拡大がコスト削減を後押し

R2のコスト削減には、生産規模の拡大も大きく寄与している。R1TおよびR1Sの発売当時、リビアンは新興メーカーとして高価格・低生産台数の車両を製造していた。しかし、R2では生産台数の目標を大幅に引き上げ、サプライヤーとの交渉力を強化。その結果、フロントガラスなどの部品コストがR1の半額以下に抑えられている。加えて、車体が小型化されたことで、使用される原材料も減少し、さらなるコスト削減につながっている。

今後は、リビアンがいかに生産と販売を円滑に実行できるかが注目される。

出典: CarScoops