米国のギスレーン・マクスウェル(Ghislaine Maxwell)被告の恩赦をめぐり、下院共和党議員の間で賛否が分かれている。同被告は2022年に、ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)の犯罪に加担したとして20年の実刑判決を受けている。

下院監視委員会(House Oversight Committee)のジェームズ・コーマー委員長(共和党)は11月27日、同委員会の議員らが「エプスタインの長年の共犯者であるマクスウェルの恩赦」について議論していると明かした。コーマー氏は「委員会はこの問題で分裂状態にある」と述べ、自身は「見た目が悪い」として恩赦に反対の立場を示した。また「エプスタインを除けば、この事件で最悪の人物はマクスウェルだ」と語った。

一方、民主党のロバート・ガルシア議員(同委員会筆頭メンバー)は「これは大きな後退であり、被害者への侮辱だ」と強く反発。ガルシア議員は「彼女は既知の加害者であり、嘘つきだ」と述べ、恩赦交渉を「米国民への侮辱であり、大規模な隠蔽の一環」と非難した。

マクスウェル被告の特権的待遇と証言の見返り

マクスウェル被告は現在、テキサス州の低セキュリティ刑務所に収監されているが、通常の囚人には認められない特権的な処遇を受けている。食事の部屋持ち込み、無制限のトイレットペーパー、サービス犬の子犬との交流、プライベートジム、制限なしの電話使用、チャプレン室での私的面会などが許可されている。また、他の囚人との接触を避けるため、テーブルや同室者の配置転換まで行われているという。

先月には、かつての同房者であるジェン・シャー(Jen Shah、『リアル・ハウスワイブス・オブ・ソルトレイクシティ』出演者)が、マクスウェル被告の特権的待遇について証言。シャー氏は「時にはマクスウェルのためにジムの機器を掃除したり、移動させたりしていた」と語った。さらに「マクスウェルは被害者への無関心を露わにしていた。謝罪の言葉など一切なかった」と明かした。

司法省との密接な関係が示唆される特例処遇

マクスウェル被告は今年7月、司法省との面談後にテキサス州への移送が許可された。この面談は、エプスタイン関連文書の公開を巡る世論の高まりを受け、当時のトランプ政権が模索していた「情報提供の見返り」の一環との見方もある。当時の司法長官代行、トッド・ブランシェ(Todd Blanche)との面談後、マクスウェル被告は特例的な処遇を受けるようになった。

現在、ホワイトハウスは恩赦の可能性について明確な言及を避けているが、マクスウェル被告の弁護団は数か月前から大統領への恩赦を求める活動を続けている。