イタリア屈指の名門イベントでデビューを飾る
イタリア・コモ湖に面した名門自動車イベント「コンチェルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」にて、イタリアのカロッツェリア「ザガート」が手掛けた一品物スーパーカー「Tutto Rosso」が初公開された。車体の95%が鮮やかな赤で統一され、その圧倒的な存在感で注目を集めた。
フォード由来のV8エンジンと5速シーケンシャルミッション
「Tutto Rosso」の心臓部には、フォード由来の5.2LスーパーチャージドV8エンジンが搭載されている。このエンジンは5.0Lフォードブロックをベースに開発され、888馬力(662kW / 900PS)と1,000Nm(738lb-ft)のトルクを発生。CIMA製5速シーケンシャルミッションを介して後輪に伝達される。
車両重量は1,200kg未満と軽量ながら、0-100km/h加速3秒未満を達成し、最高速度360km/hを目指すという。
95%が赤の車体、構造まで赤く染められたモノコック
「Tutto Rosso」の最大の特徴は、その圧倒的な「赤」の存在だ。車体表面の95%が赤で統一されているほか、ホイール、キャビン、機械部品に至るまで赤でコーティングされている。特に注目されるのが、カーボンファイバー製モノコック。ザガートのエンジニアリングチームは、赤みを帯びた樹脂を開発し、モノコックの構造強度を損なうことなく赤色を浸透させた。
エンジンルーム内では、耐熱性を考慮して高温部品は黒で塗装されているが、それ以外の部分は赤で統一されている。
インテリアも赤一色、例外はわずか
車内のインテリアも同様に赤で統一されており、コノリー社製赤レザーとアルカンターラが使用されている。例外はペダル、シーケンシャルミッションのレバー、アナログメーターの文字盤、ステアリングホイールの一部トリムのみとなっている。
1930年代のレーシングカーにインスパイアされたデザイン
ザガートは、そのデザインのインスピレーションを1930年代のレーシングカーに求めた。特に1931年のアルファロメオ6C(ザガートボディ)を参考にしたという。この車両は、当時のレースシーンで活躍した全赤のレーシングカーの伝統を受け継いでいる。
生産台数は19台限定、価格は34億円超から
「Tutto Rosso」は、ザガートの設立107周年を記念した特別モデルでもあり、生産台数は19台に限定される。価格は税抜きで295万ユーロ(約34億3,000万円)からと、極めて高額な設定となっている。現在のところ、数席のみの受注が可能な状態だという。
今後、同車はヴィラ・デステでのデビュー後、テストサーキットに戻り、さらなる調整が行われる予定だ。