中古車在庫が逼迫するも価格上昇は限定的
新車・中古車市場は供給と需要の法則に従う代表例だが、現在の中古車市場はその常識を覆す動きを見せている。在庫の大幅な減少にもかかわらず、3月の平均販売価格は前月比わずか0.7%の上昇にとどまった。
Cox Automotiveの調査によると、3月の平均中古車販売価格は25,390ドル(約380万円)で、前月比0.7%の上昇となった。例年、3月は税還付金の支出が始まる時期であり、価格が上昇しやすい傾向にあるが、今年はその傾向が鈍かった。
新車高騰が中古車需要を押し上げる
Cox Automotiveのアナリストは、新車価格の高騰が消費者を中古車市場に向かわせていると指摘。その結果、中古車在庫は2019年以来最低水準にまで減少し、直近3か月連続で減少が続いている。直近の在庫数は195万台で、前年同期比5.9%減となった。
「3月の小売中古車販売ペースは堅調だったが、前年同期比では2.9%減少した」とCox Automotiveの経済・産業インサイト部門マネージャー、スコット・バナー氏は述べた。「3月の小売販売台数は推定162万台で、2月の137万台から増加し、1年ぶりの高水準となった。また、日次販売ペースは2月比7%上昇した。」
特に安価な中古車在庫の逼迫が深刻
在庫不足が最も顕著なのは15,000ドル(約225万円)以下のセグメントで、現在の在庫日数はわずか27日分。平均在庫日数より11日も少ない状況だ。
上位5車種の平均販売価格は23,861ドル(約358万円)で、中古車平均価格より6%低い。消費者が価格を最優先に選択していることがうかがえる一方で、安全性を重視する消費者が減少していることも示唆されている。認定中古車(CPO)の販売は前年同月比11.2%減少したが、2月比では9.2%増加した。3月のCPO販売台数は221,840台で、2月の203,086台から増加。CPOが中古車販売に占める割合は13.7%で、2月の14.7%から低下した。
消費者行動の変化:価格重視が鮮明に
新車価格の高騰が続く中、中古車市場へのシフトが加速。しかし在庫不足により、特に安価な車種では選択肢が限られている。消費者は価格を最優先に車を選ぶ傾向が強まり、認定中古車のような安全性を重視する選択肢は敬遠される傾向にある。
Cox Automotiveによると、3月の小売販売ペースは前年比で減少したものの、日次販売ペースは2月比で大幅に上昇。これは、2月に税還付金が支給された後、消費者が積極的に中古車を購入したことが要因と考えられる。