中国、米イラン戦争の即時停戦を要請
中国の王毅外相は14日、米国とイランの戦争の包括的停戦を求める声明を発表した。王外相は「中国はこの紛争に深い憂慮を抱いている」と述べ、停戦交渉の再活性化に向けた新たな一歩となる可能性があると指摘した。
イラン外相の北京訪問を受けて
王外相の発言は、イランのアラグチ外相が2月28日の戦争勃発後初めて北京を訪問した直後に行われた。中国はイランとの緊密な経済・政治関係を持ち、停戦交渉における影響力が期待されている。
米国のトランプ政権は、中国に対しイランに対してホルムズ海峡の開放を働きかけるよう圧力をかけてきた。トランプ大統領は先週、一時停止していた商業船の航行支援を再開し、停戦合意に向けた交渉を再開する意向を示した。月曜日に行われた米国による海峡再開支援の際には小規模な交戦があったものの、停戦は概ね維持されている。
ホルムズ海峡封鎖が世界経済に与える影響
イランによるホルムズ海峡の封鎖は、原油・ガス、肥料、石油製品などの主要輸送ルートを寸断し、世界的な燃料価格の高騰を招いた。国際標準のブレント原油価格は14日に一時100ドル台まで下落したが、戦争前の約70ドルと比較すると依然高水準にある。この事態は中国を含む主要国の経済に大きな圧力を与えている。
今後の交渉と米中首脳会談
王外相は「包括的停戦が緊急に必要であり、戦闘の再開は容認できない。対話と交渉へのコミットメントが特に重要だ」と述べ、紛争の長期化に対する懸念を示した。また、イランのアラグチ外相は中国の国営メディアとのインタビューで、ホルムズ海峡の問題に加え、イランの核開発計画や制裁についても議論したと述べた。
アラグチ外相は「戦争を通じてイランは国際的な地位を高め、その能力と強さを証明した」と主張した。一方、米国のルビオ国務長官は中国に対し、イランに対してホルムズ海峡の封鎖解除を求めるよう改めて要請するよう期待を表明した。
ルビオ長官はホワイトハウスでの記者会見で「中国がイランに対し、必要なメッセージを伝えてくれることを希望する」と述べた。
米中首脳会談への影響
アラグチ外相の北京訪問は、トランプ大統領が5月14~15日に北京で開催される米中首脳会談に先立って行われた。これはトランプ大統領の2期目における中国訪問としては初めてであり、2017年以来の米国大統領による中国訪問となる。
中国はイランとの関係を活かし、停戦交渉の仲介役を担うことで、国際社会における影響力を示す機会と捉えている。