引退を控えた共和党議員のトム・ティリス上院議員(ノースカロライナ州)は、テッド・ブランシェ臨時司法長官の正式な司法長官指名に対し、阻止する構えを示した。

ティリス議員は18日、米メディアセマフォーとのインタビューで、ブランシェ氏が今月開催された保守政治行動会議(CPAC)で行った発言を受け、「危険な領域に踏み込んでいる」と警告した。

ブランシェ氏はCPACで、2021年1月6日のCapitol襲撃事件に関連する事件で有罪判決を下した検察官を解任したことや、2025年就任式に向けた大規模な恩赦を発表したトランプ前大統領の発言を引用し、「人々が『何もしていない』と言うなら、記憶が短すぎる」と述べた。

ティリス議員は、上院司法委員会であらゆる指名を拒否する権限を有しており、民主党議員が全員一致で反対すれば、ティリス議員1人の反対だけで指名を阻止できる立場にある。同議員は「1月6日で警察を支持しなかった者は、司法委員会の審査対象外だ」と述べ、ブランシェ氏の指名に反対する姿勢を明確にした。

さらにティリス議員は「現在は政治家ではないが、政治家のように振る舞えば、政治家として扱われる」と指摘。最近の発言について「原則を曲げれば、その分だけ信頼を失う」と強調した。

ブランシェ氏の経歴とトランプ政権での台頭

ブランシェ氏は2023年、トランプ氏の刑事裁判の弁護士として起用された後、政権内で急速に地位を高めた。当初はパム・ボンディ前司法長官の下で副官を務め、その後ボンディ氏が更迭された後を受けて臨時司法長官に就任した。

ボンディ氏は先月、トランプ氏の政治的敵対者を起訴するよう圧力をかけたり、エプスタイン関連文書の隠蔽を図ったりしたとして解任された。ボンディ氏の後任となったブランシェ氏は、トランプ氏の意向に沿う行動を加速させている。

具体的には、トランプ氏が公に標的にした事件の捜査を前倒しで進めるほか、中絶クリニックを保護する法律を執行した検察官を解任。また、司法省(DOJ)へのホワイトハウスの関与を擁護し、政治的過激主義を調査する南部貧困法律センター(SPLC)を起訴するなど、物議を醸す措置を次々と実施している。

専門家からの指摘:トランプ氏の意向を汲む行動

「ブランシェ氏は、トランプ氏が公に標的にした事件で成果を求められている。トランプ氏の機嫌を取るのは常に難しいが、ブランシェ氏はDOJの動きを加速させ、大統領の期待に応えようとしている」
— ジョン・フィッシュウィック元バージニア州連邦検事(MS NOWの取材より)