連邦第9巡回区控訴裁判所は12日、カリフォルニア州法「ノー・バイラント法」第10条が連邦憲法の優越条項に違反するとの判決を下した。同条項は連邦政府の権限行使に州が介入することを禁じており、判事らは「州は連邦政府の活動に干渉できない」と明言した。
判決文によると、同州法は非制服の連邦捜査官に対し、業務中の身分証常時表示を義務付ける内容。違反した場合は州による刑事訴追も可能だが、裁判所は「連邦政府の執行活動を州法で規制することは憲法違反」と結論付けた。
連邦政府の主権を侵害する州法
判事らは判決文で、連邦憲法の優越条項が「連邦政府の活動を州の規制から完全に解放する」と説明。具体的には以下の点を指摘した:
- 直接規制の禁止:州法が連邦政府の具体的な業務遂行方法を規制することは、憲法で禁じられている。
- 主権の独立性:「州は連邦政府の権限行使に対し、いかなる形でも干渉できない」と明記。
- 業務の自由裁量:連邦政府は自らの職員に対する規則制定権を有しており、州がこれに追加的な条件を課すことはできない。
同州法第10条は、連邦捜査官の身分表示方法まで州が規制しようとするもので、判事らは「連邦政府の執行活動のあり方そのものをコントロールしようとしている」と批判した。
連邦最高裁の判例を踏襲
「連邦政府の活動は、州の規制から完全に自由でなければならない。これは合衆国の主権の核心に関わる問題だ」
— 連邦最高裁判決(引用)
判事らは、連邦最高裁が過去に示した判例を引用し、州法が連邦政府の権限行使に「横槍を入れる」ことは許されないと強調。特に、連邦政府が自らの職員に対し十分と判断した規則に対し、州が別の条件を課すことは憲法違反だと指摘した。
今回の判決は、連邦政府が州法の執行を差し止める根拠として機能する。連邦捜査官は今後、同州法に基づく身分表示義務を免れることが可能となった。
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