内務省が設立した謎の団体「Freedom250」

米国の独立250周年記念事業を巡り、内務長官のダグ・バーグム氏がトランプ前大統領の「自己顕示的」な記念事業「Freedom250」の設立に深く関与していたことが明らかになった。しかしバーグム氏は18日の議会証言で、その経緯について「知らない」と述べ、批判を浴びている。

議会で追及された資金の流れ

民主党議員らは、議会が設立した記念事業団体「America250」の資金が、バーグム氏の管轄下にある公的機関「国立公園財団」を通じて設立された民間団体「Freedom250」に流用されていると指摘。バーグム氏は、同団体の設立を命じた覚えはないと主張したが、具体的な意思決定者については「把握していない」と述べた。

「誰がFreedom250の設立を決定したのか?誰が命令したのか?」
— コロラド州選出の民主党議員ジャレッド・ハフマン氏

「Freedom250の最終決定者については把握していない」
— 内務長官ダグ・バーグム氏

透明性の欠如と議員の反発

Freedom250は、議会が設立したAmerica250とは異なり、資金使途の公開義務がなく、議員への報告も行っていない。さらに今年は、トランプ氏の関連イベントを中心とした計画を引き継ぎ、以下のような注目を集める催しを実施している。

  • 7月21日の「国家モールにおける一日祈祷フェスティバル」(キリスト教価値観を称揚すると主張)
  • 8月に計画される「国家モール周回のインディカー・レース」
  • 大統領の誕生日にホワイトハウスで開催予定の「MMA大会」

民主党議員らは、バーグム氏が議会に提出した予算案に含まれる100億ドルの「一般基金」を「スラッシュファンド」と呼び、トランプ氏の「自己顕示プロジェクト」に充てられる可能性を警戒。さらに、ポトマック川沿いに建設を計画する高さ76メートルのアーチや、東棟を解体して建設予定の10億ドル規模のボールルームなど、具体的なプロジェクトとの関連性を疑問視している。

資金流用の疑惑と法令違反の主張

民主党議員らは、議会が設立したAmerica250の資金が、議会の監督を回避する形でFreedom250に流用されていると主張。さらに、Freedom250が資金使途を開示していないことから、法令違反の可能性も指摘している。一方で、バーグム氏は「100億ドルの一般基金は、記念事業に関連する連邦土地の美化にのみ使用される」と強調したが、具体的な使途については明言を避けた。

今回の証言を受け、共和党と民主党の対立がさらに激化する可能性が高まっている。米国の独立記念日を前に、記念事業の透明性と資金管理の在り方が改めて問われている。