民主党のシェイラ・シャーリファス・マコーミック議員(フロリダ州選出)が2月11日、倫理委員会から制裁勧告を受ける直前に議員辞職を発表した。同委員会は前月に、彼女が新型コロナウイルス対策資金500万ドルを選挙資金に流用した疑いで有罪と認定。現在は刑事告発も受けているが、シャーリファス・マコーミック議員は無実を主張し、倫理手続きの公正性に疑問を呈している。

同議員の辞職を受け、民主党内では議員追放手続きの厳格さに対する批判が強まっている。特にジョージ・サントス議員(ニューヨーク州選出)の追放投票(2023年12月、賛成311、反対114)に賛成票を投じた議員の中からも「行き過ぎだった」との声が上がり始めた。

議員追放の「前例」に対する懸念

ジョージア州選出のハンク・ジョンソン議員は「議員を起訴されたからといって追放するのは行き過ぎだ。有罪判決や認罪が確定するまで待つべきだ」と述べ、サントス議員追放への投票を「後悔している」と語った。イリノイ州選出のジョナサン・ジャクソン議員も同様に「サントス議員追放には賛成しなかった。今もその立場は変わらない」と主張。複数の議員が同様の後悔を表明しているという。

ミズーリ州選出のエマニュエル・クレバー議員は「議員追放には極めて慎重であるべきだ」と述べ、議員倫理手続きの透明性と公正性の重要性を強調した。

ジョージ・サントス議員追放の経緯

サントス議員は2023年12月、倫理委員会から「複雑な違法行為の網」との非難を受け、追放された。民主党議員4人は追放決議に反対票を投じたが、そのうちバージニア州選出のボビー・スコット議員は「議員追放には正当な手続きが必要だ」と述べていた。テキサス州選出のアル・グリーン議員は棄権、ジョージア州選出のニケマ・ウィリアムズ議員は反対票を投じた。

サントス議員は後に、 wire fraud(電信詐欺)と identity theft(身分詐称)の罪で有罪判決を受け、懲役87カ月の判決を言い渡されたが、トランプ前大統領による恩赦を受けた。

今後の動向:新たな議員追放の動き

サウスカロライナ州選出のナンシー・メイス議員(共和党)は、家庭内暴力や金融不正、名誉毀損の疑いでジョージア州選出のコリー・ミルズ議員の追放決議を来週提出する意向を表明した。しかし、ミルズ議員は「無実を証明するために戦う」と述べており、倫理委員会の調査が進行中であることから、民主党議員の中にはミルズ議員への追放に慎重な姿勢を示す者もいる。

出典: Axios