米国製薬業界最大手の業界団体「PhRMA」のCEOスティーブ・ウブル氏は10月、次期FDA長官に対し、規制の安定性と予測可能性の回復を求める発言を行った。

同発言は、FDAが数カ月にわたり混乱に見舞われている中で行われた。先月には長官の辞任が発表され、幹部の退職や人員削減が相次いでいる。ウブル氏はAxios主催の「Future of Health Summit」で、「次期FDA長官には、業界の混乱を鎮め、確実性と予測可能性を取り戻してほしい」と述べた。

業界トップが求める「安定したFDA」

BMSのCEOクリス・ボーナー氏も同様の見解を示した。新薬開発には10年から15年、数十億ドルの投資が必要であり、業界は一貫したルールと安定した規制当局を必要としていると強調した。

「現状、私たちに必要なのは予測可能性です。安定したFDAが一貫したルールを設定し、業界が長期的な投資判断を行える環境を整えてほしいのです」とボーナー氏は述べた。

ウブル氏は、現在の暫定長官であるカイル・ディアマンティス氏について「面識はない」と述べた。

「最恵国待遇」価格政策に反対

製薬業界はまた、トランプ前大統領が提案した「最恵国待遇」価格政策にも反対している。この政策は、米国の薬価を他の先進国と同水準に引き下げることを目指すものだ。

ボーナー氏は、「当局に対し、最恵国待遇政策に対する懸念を明確に伝えてきた」と述べ、海外の価格基準を導入すれば「価格は下がるかもしれないが、必ず医療の配給制につながる」と警告した。

議会がこの政策を法制化する可能性は低いと見られている。共和党議員の間では、自由市場原則に反するとして反対意見が強い。しかし業界は依然警戒を怠らず、動向を注視している。

薬価問題、PBMの主張

一方、薬剤給付管理(PBM)業界団体PCMAのCEOデイビッド・マリン氏は、議会に対し、特許制度の悪用による薬価高騰に焦点を当てるよう求めた。

「薬価問題の根本は、製薬会社による特許制度の悪用にあります。これにより患者の負担は増大し続けています」
出典: Axios