虫をテーマにした4台のブガッティ、コレクターが完成させる
米国のコレクターが、虫をモチーフにした4台のブガッティを所有する。最新の「ミストラル・フライ・バグ」は、数年にわたる「シュール・メスール」プロジェクトの集大成で、甲虫、ハチ、トンボなど、異なる昆虫の特徴を反映させたデザインが施されている。
「シュール・メスール」プログラムとは
「シュール・メスール」は、顧客が億単位の予算を「会話の出発点」と捉えるほどの極めて高額なカスタマイズプログラムだ。ブガッティの本社があるフランス・モルスハイムとドイツ・ベルリンのデザインチームが、顧客の要望に応じた唯一無二の車両を製作する。今回のコレクターは、このプログラムを通じて4台の虫モチーフ車を手に入れた。
4台の虫モチーフ車のラインナップ
- ヴェイロン・グランド・スポーツ・ヴィテッセ・ヘルバグ:甲虫をモチーフにした初期の1台。
- シロン・ヘルビー:ハチをモチーフにした2台目。
- ディヴォ・レディ・バグ:テントウムシをモチーフにした3台目。
- ミストラル・フライ・バグ:トンボをモチーフにした最新の4台目で、プロジェクトの集大成。
ミストラル・フライ・バグの特徴
「ミストラル・フライ・バグ」は、トンボの光沢を再現した「ドラゴンフライブルー」のボディカラーが特徴だ。光の当たり方で色合いが変化するこのカラーは、トンボの体表に見られる虹色の輝きを模している。
ボディワークには、後方に向かって密度が高まる楕円形のパターンが採用されており、これは「ディヴォ・レディ・バグ」にも見られるデザインだ。さらに、このパターンにはブガッティのエンブレム「マカロン」が組み込まれており、プロジェクト関係者は「最も技術的に困難な作業の一つ」と語った。
ドアカードにも同様の楕円形パターンが施され、アルカンターラとレザーの組み合わせで3D効果を演出。室内は青と黒を基調に、外装と調和したデザインとなっている。また、ギアセレクターには、ブガッティの象徴的なモチーフ「踊る象(レムブラント)」が採用されている。
技術的な仕様
「ミストラル・フライ・バグ」は、販売済みの99台限定モデル「ミストラル」をベースに製作された。そのため、エンジンやシャーシなどの基本構造に変更はない。搭載されるのは、8.0リットルW16クアッドターボエンジンで、最高出力1,579馬力(1,177kW / 1,600PS)、トルク1,600Nm(1,180lb-ft)を発揮する。
プロジェクトの総額と今後の展望
ブガッティは、この特別仕様車の価格を公表していないが、4台合計で30億円を超える可能性が高い。ベースモデルの「ミストラル」でも5億円からとされるため、カスタマイズの度合いを考慮すると、4台の総額はさらに高額になると見られる。
ブガッティによると、「ミストラル・フライ・バグ」は「虫」をテーマにしたマルチジェネレーションプロジェクトの最終章であり、今後「アリ」をモチーフにした「トゥールビヨン」が登場する可能性はないという。
「顧客の imagination が唯一の制限。億単位の予算があれば、どんな夢の車も実現できる」
— ブガッティ関係者