アップフロント週間が示す2026-27シーズンの展望
2025-26年のテレビシーズンが終わりに近づく中、5月に開催されたアップフロント週間では、早くも2026-27シーズンに向けた業界の動向が注目を集めた。各局は広告主を引き付けるため、来季の番組編成を発表し、戦略をアピールした。
NBCがCBSから首位奪還:スポーツ編成の勝利
NBCは2025-26年シーズンでCBSから首位を奪還し、2007-08年以来の快挙を達成した。その原動力となったのが、2月に開催されたスーパーボウル、冬季オリンピック、NBAオールスターゲームの同時編成だった。スポーツ編成の力を改めて示す結果となった。
しかし、NBCはこの勝利を過度に強調することはなかった。同局の番組編成戦略責任者であるジェフ・バーダー氏は、来季に向けた記者会見で「来年はオリンピックやスーパーボウルがないため、スポーツ面での優位性は維持できない」と述べ、代わりに新たに4作品を加えたエンターテイメント編成に注力すると強調した。同氏は「番組の安定性と新たな魅力が重要だ」と語った。
ストリーミング時代の到来:放送の重要性は低下か
メディア企業が成長をストリーミングサービスに依存する中、視聴率ランキングの重要性は相対的に低下している。しかし、それでも各局は広告主に対して安定した視聴者層を提供できる番組編成をアピールしている。例えば、『Euphoria』のような話題作ほどの注目はなくても、堅実な視聴率を誇る番組が各局の価値を支えている。
CBSとABCの戦略:スポーツとエンターテイメントの両面強化
CBSのジョージ・チークス会長はNBCの勝利を祝福した後、来季の秋編成に向けた自信を示した。同局は上位20番組のうち13番組を独占しており、他局を圧倒する存在感を維持している。
一方、ABCのアリ・ゴールドマンSVPは、同局のエンターテイメント編成が他局を上回る視聴率を獲得していると強調した。さらに、来季はスーパーボウル、カレッジフットボール選手権、アカデミー賞(YouTubeへの移行前最後の放送)、そして初のグラミー賞中継と、スポーツとエンターテイメントの両面で充実したラインナップを揃える。
ゴールドマン氏は「来季は非常に魅力的なシーズンになるだろう」と語った。
来季に向けた各局の注力分野
- NBC:エンターテイメント編成の強化と安定した視聴率の確保
- CBS:上位番組の独占と秋編成への自信
- ABC:スポーツとエンターテイメントの両面強化
今後の展望:広告主と視聴者の獲得競争
アップフロント週間を通じて明らかになったのは、各局が広告主と視聴者の獲得に向けた戦略をさらに強化していることだ。ストリーミングサービスの台頭により、放送の役割は変化しつつあるが、それでも各局は独自の強みを生かした番組編成で存在感を示している。
「来季は番組の安定性と新たな魅力が重要だ」
—— NBC ジェフ・バーダー氏
まとめ
2026-27シーズンに向けたアップフロント週間では、NBC、CBS、ABCがそれぞれの強みを生かした戦略を発表した。スポーツ編成の強化やエンターテイメントの充実により、各局は広告主と視聴者の獲得を目指す。来季の番組編成から目が離せない。