自動運転車が高速道路の六車線交差点を渋滞時に乗りこなす技術を持っていても、自然の脅威には対応しきれない実例が明らかになった。Google傘下のWaymoは、米国内で運行するロボットタクシー3,800台近くをリコールすると発表した。その理由は、前方の道路が冠水している際の対応が不十分なためだ。
Waymoによると、4月20日にテキサス州サンアントニオで空車のロボットタクシーが冠水した道路に進入し、そのまま小川に流された。同社は「車両は冠水を検知したが、低速で走行を続けた」と説明している。
リコールの対象車両と原因
米国道路交通安全局(NHTSA)に提出されたリコール通知書によると、対象は2022年3月17日から2026年4月20日に製造された、5代目および6代目自動運転システムを搭載した3,971台の車両。これらの車両は、冠水した高速道路での走行リスクに対応できない可能性がある。
暫定的な対策とサービス停止
Waymoは4月20日の事故を受け、冠水のリスクが高いと判断される地域で運行制限を強化したが、これは「暫定的な措置」に過ぎず、最終的なソフトウェア修正が必要とされる。また、サンアントニオにおけるロボットタクシーサービスは、修正プログラムが完成するまで一時停止される。
英国ロンドン進出の影響
この事故は、Waymoにとってタイミングの悪い出来事となった。同社は1月に英国ロンドンでのサービス開始を発表し、先月には実証実験を開始していたが、すでに問題が発生している。先日、ロンドンでロボットタクシーが警察の警戒線を突破する様子が確認され、現場では器物損壊事件が発生していた。当時、車両は人間のオペレーターが操作していたが、Waymoは当該オペレーターを停職処分とした。