自動運転車(AV)をめぐる法的責任の問題が深刻化している。運転手が存在しないため、AVが交通違反を犯しても、これまで誰が責任を負うのか明確ではなかった。例えば、Waymoの自動運転車が緊急車両の通行を妨害したり、テスラのロボタクシーが停止中のスクールバスを追い越したりしても、交通当局は罰則を科すことができなかったのだ。

しかし、カリフォルニア州では状況が変わりつつある。同州自動車局(DMV)が、AVに対しても個人に適用される交通違反切符を発行できるように規制を改正した。これにより、都市部に自動運転車を大量に投入してきた企業にとって、大きな転換点となる可能性がある。

新しい規制では、AVが緊急隊員からの指示を受けてから30秒以内に対応しなければ、運行許可が停止される。これは、昨年12月にサンフランシスコで発生した大規模停電時にWaymoの自動運転車が都市の交通渋滞を悪化させた事態を受けた措置とみられる。

規制強化の背景と今後の影響

カリフォルニアDMVのスティーブ・ゴードン局長は、「カリフォルニア州は自動運転技術の開発と普及で米国をリードしており、今回の規制強化は公共の安全に対する州の取り組みを示すものだ」とコメントした。

これまでAV企業は、自転車レーンの占有や鉄道の踏切での停止不履行、路側での緊急対応の遅れなど、さまざまな問題を抱えてきた。新たな規制が導入されれば、これらの問題にどう対応するのかが問われることになる。対応に失敗すれば、自動運転車は再び実験段階に戻される可能性もある。

自動運転タクシーをめぐる逆風

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出典: Futurism