韓国で2023年12月に初公開されたキアのコンセプトカー「ヴィジョン・メタ・トゥリズモ」が、市販化に向けた動きを見せている。同車は現在、ミラノの展示会で披露されており、電気自動車ながらも運転の楽しさを追求した設計が特徴だ。

かつてのスポーツセダン「スティンガー」の後継を期待される同車だが、全電気自動車の「EV6 GT」がその役割を担うことはなかった。EV6 GTは高い性能を誇るものの、内燃機関(ICE)搭載のスティンガーほどのエネルギッシュな印象を与えていないのが現状だ。

ヴィジョン・メタ・トゥリズモは、キアのデザイン哲学「オポジット・ユナイテッド」を強く反映している。この哲学は、すでに「EV9」「EV4」「K4」などの市販車にも採用されており、これらの車両はコンセプトカーに近いデザインで話題を集めている。

市販化への期待

キアのグローバルデザイン担当エグゼクティブ・バイスプレジデント、カリム・ハビブ氏は、同コンセプトが単なるデザインの実験にとどまらないと語る。同社内では、ヴィジョン・メタ・トゥリズモのような車両を市販化する意欲が高まっているというが、具体的な時期は未定だ。

「これはまだ市販車ではありません…少なくとも現時点では。私たちはその実現に向けて取り組んでいます」
(カリム・ハビブ氏、CarBuzzとのインタビューより)

電気自動車ならではの運転体験

ハビブ氏は、ヴィジョン・メタ・トゥリズモを市販化するために必要な具体的な条件については明かしていない。しかし、キアは同車の市販化に向けたビジネスケースを確立する必要がある。同車はスティンガーの後継となる可能性がある一方で、電気自動車ならではの広い室内空間と、セダンよりも高い車高を特徴としている。

同コンセプトは、運転体験の向上に重点を置いている。ジョイスティック型のバーチャルギアシフターや、内燃機関さながらのエンジン音と振動を再現する機能、GTブーストボタン、ラウンチコントロールなどを搭載。さらに、ドライバーはパワートレインのレスポンスやサスペンションの感度を調整し、複数のドライブモードを選択できる。

出典: CarScoops