コメディアンのデイヴ・シャペルは、自身を巡る反トランス差別発言の騒動について、メディアが文脈を無視した報道を行ったと主張した。
米国時間11月20日に放送された「IMO」ポッドキャストに出演したシャペルは、元米国大統領夫人のミシェル・オバマと俳優のクレイグ・ロビンソンとの対談で、2021年に自身のNetflixスペシャル番組「ザ・クローサー」で披露した反トランス差別発言に対するメディアの反応について語った。
シャペルは、自身のジョークがクラブやライブで披露された際のニュアンスが、紙面やオンライン上で報道される際に失われたと指摘。「ジョークを読むのと聞くのでは全く違う」と述べた。
「人々は私とLGBTQ+コミュニティが対立していると考えるでしょう。でも私はそうは思っていませんでした。常に企業の利益と文化の交渉だと考えていました。批評していた人々の多くは、実際にその中にいるわけでもなく、ガラス越しに見ているだけのような存在でした」
シャペルはさらに、コメディークラブではあらゆる意見が存在し、トランスジェンダーのコメディアンを含む多様な背景を持つ芸人が活躍していると説明。彼らはお互いの意見を尊重し、決して沈黙を強いることはないと述べた。
「コメディアン同士で意見が対立しても、ショー後に飲みに行って話し合うことが多い。ジョークで相手を黙らせたり検閲したりすることはありません。時にはお互いのセットで指摘し合うこともありますが、結局はクラブの中で解決します。問題は、そうしたジョークをクラブの外、新聞やオンライン上に持ち出すことで、文脈が失われてしまったことです」
「コメディアンを最も怒らせるのは、自分のジョークが新聞で間違って伝えられることです。ジョークを読むのと聞くのでは全く違うし、コメディショーの意図は非常に独特なものです。私たちは文化を構成する要素を使って遊び、それを分解し、正解か不正解かを追求します。しかし、あらゆる芸術と同様、良いもの、あるいは偉大なものを生み出すには、ある程度の失敗の余地が必要なのです」
反トランス差別発言を巡る騒動は、2021年にNetflixが「ザ・クローサー」を配信した際に始まった。シャペルは直後にオンライン上で批判を浴び、その後Netflix本社で抗議行動が行われるなど、騒動は拡大した。