米国がアフガン難民に突きつけた「選択肢」
米国政府は、アフガニスタンからの避難民1,100人以上に対し、米国への入国かコンゴ民主共和国への移住、あるいはアフガニスタンへの帰国という「選択肢」を提示している。いずれの選択肢も、難民にとって極めて困難な状況を強いる内容となっている。
コンゴ移住か、命の危険と隣り合わせの帰国か
ニューヨーク・タイムズの報道によると、これらの難民は現在、カタールの旧米軍基地に滞在中で、米国への入国が既に承認されている。しかし、米国政府は突然、コンゴへの移住を打診。コンゴは現在、内戦状態にあり、反政府武装勢力との戦闘が続いている。加えて、難民の多くはコンゴとのつながりを一切持っていない。
一方で、アフガニスタンへの帰国は、タリバン政権下で直ちに命の危険にさらされることを意味する。多くの難民は米軍と共に戦った通訳者やアフガン特殊部隊のメンバーであり、中には米兵の家族も含まれる。400人以上が子どもだ。
難民の現状と米国の責任
これらの難民は、アフガニスタンにおける20年にわたる米軍の活動を支援した人々であり、米国への貢献が認められ、既に入国が承認されていた。しかし、2023年にワシントンD.C.で発生した米国人兵士への銃撃事件を受け、トランプ政権はアフガン難民のビザ処理を全面停止した。この事件の加害者は2021年に米国に入国していたアフガン人だった。
トランプ政権の一貫した難民排除策
この計画は、安全性や倫理的配慮を無視して難民や移民を追放しようとするトランプ政権の方針の一環とみられる。先月には、コンゴが第三国からの米国送還者を受け入れることで合意し、既に先週には15人がコンゴへ送られた。
難民支援の現状と課題
- 安全な第三国移住の困難さ:難民たちは、既に米国への入国が承認されているにもかかわらず、突如として他国への移住を強いられている。
- 人道的配慮の欠如:コンゴの内戦状況やアフガニスタンの治安悪化を考慮すると、いずれの選択肢も難民の安全を保障するものではない。
- 米国の責任放棄:米国がアフガニスタン撤退時に受け入れた難民の処遇について、再検討が求められる。
今後の展開と課題
現在のところ、この計画はまだ正式決定には至っておらず、トランプ政権とコンゴ政府との協議段階にある。しかし、難民の安全と人権を軽視するこの動きは、国際社会から強い批判を浴びる可能性が高い。
「難民たちは米国への貢献を認められ、既に入国が承認されていた。それなのに、なぜ今さら他国への移住を強いられるのか。米国の責任は重大だ」
—— 難民支援団体関係者