ニュージャージー州公益事業委員会(BPU)は10月9日、2021年にPJMインターコネクションと締結した洋上風力発電向け送電網整備契約を解除すると発表した。同契約は、大西洋上の洋上風力発電所から陸上の送電網に接続するための送電線や変電所の整備を目的としていた。

BPUはPJMに宛てた書簡で、「州内で大規模な発電プロジェクトが計画通りに進んでおらず、契約の前提条件が崩れた」と説明。特にトランプ前政権下で相次いで頓挫したTotalEnergies社の洋上風力プロジェクトが影響したと指摘した。

環境団体は一時的な後退と位置付け

ニュージャージー州とニューヨーク州を対象とする環境団体「Regional Plan Association」のロバート・フロイデンバーグ氏は、「今回の決定は理解できるが、これは一時的な後退に過ぎない」とコメント。洋上風力発電の推進派は、送電網整備の遅れがコスト上昇や許認可手続きの複雑化につながる懸念を示した。

送電網整備反対派の主張

一方で、洋上風力発電そのものに反対する活動家らは、送電線の建設阻止を通じて風力発電の導入を遅らせようとしていた。一部の反対派は、送電線から発生する電磁波が健康に悪影響を及ぼすと主張していた。

今後の展望と代替案

BPUの書簡では、連邦エネルギー規制委員会(FERC)の新たな指針に基づく「代替送電網整備の可能性」に言及。将来的な洋上風力プロジェクトに向けた柔軟な対応が可能になるとしている。ただし、最終的な判断はホワイトハウスの政策次第となる。

ニュージャージー州は、電力需要の増加に伴い、送電網整備の必要性が高まっているものの、現時点で具体的な再開時期は示されていない。