レンタル大手のハーツは、特殊仕様のフォード・マスタング・マッハE「シェルビー・マッハE」の在庫処分を急速に進めている。同社は2024年後半からこれらの車両を販売し始め、当初は多くの車両に65,000ドルという高額な価格を付けていた。しかし、わずか数か月後の2025年1月には価格が60,000ドルにまで下落。そしてさらに、最大20,000ドルもの値下げが行われ、現在の価格帯は40,000ドル台にまで下がっている。

全米のハーツ在庫を調査したところ、現在31台のシェルビー・マッハEが販売されており、価格は40,085ドルから40,999ドルの狭いレンジに収まっている。走行距離は3,275マイルから15,000マイル超までとばらつきがあり、最も安い車両はカリフォルニア州で見つかり、走行距離3,275マイルで40,649ドル。一方、アリゾナ州スコッツデールの車両は同じ走行距離ながら40,649ドルで販売されている。ニューオーリンズの車両は走行距離8,215マイルで40,436ドルとなっている。

シェルビー・マッハEは、もともとのマッハE GT(53,395ドル)をベースに、ゴールドのレーシングストライプやカーボンファイバー製パーツ、専用ブラックホイール、ボルラ製の排気音システムなどを追加したモデルだ。しかし、パフォーマンス面での向上はほとんどなく、外観重視の改造が敬遠される要因となっている。

シェルビー・マッハEの特徴と課題

シェルビーはハーツ専用として100台限定でこのマッハE GTを製造したが、その独占性にもかかわらず、多くの買い手にとっては魅力に欠けるようだ。特に、ゴールドのレーシングストライプやカーボンファイバー製のボンネットなど、派手な外装が敬遠される理由の一つとなっている。また、排気音システムは内燃機関のようなサウンドを再現することを目指したが、実用的なパフォーマンス向上にはつながっていない。

中古車としてのリスク

さらに、これらの車両は元レンタカーであることも懸念材料だ。多くの場合、最初の所有者は丁寧に扱っていない可能性が高く、中古車としての価値を下げる要因となっている。電気自動車(EV)全般に言えることだが、シェルビー・マッハEも急速な価格下落に見舞われており、ハーツの大幅な値下げはその一例と言えるだろう。

「シェルビー・マッハEは、見た目は派手だが、実用的なパフォーマンス向上はほとんどない。そのため、買い手にとっては魅力的なオプションとは言い難い。」

ハーツがこれほどまでに在庫処分を急ぐ背景には、EVの急速な価格下落と、シェルビー・マッハEの特殊なデザインが敬遠されるという二つの要因が考えられる。今後、これらの車両がコレクターアイテムとしての価値を見出すかどうかは不透明だが、現時点では買い手にとっては「お買い得」な選択肢となっている。

出典: CarScoops