米国の自動車メーカー、ヒュンダイは2026年型パリセードの電動2列目・3列目シートに不具合があったため、3月中旬に6万台以上の販売停止とリコールを発表していた。同社はこのほど、シートの不具合を修正するソフトウェアアップデートを実施し、販売再開の許可をディーラーに通達した。

不具合の内容は、シートが折りたたまれる際に障害物や人が検知されても停止しないというもので、最上級グレードの「Calligraphy」と「Limited」に搭載されている。2025年12月には、この不具合により乗員が負傷した事例が2件報告されている。さらに、2026年型パリセードに関する米国道路交通安全局(NHTSA)への苦情は26件寄せられており、そのうち4件がシートに関連していた。

特に重大な事例として、2025年12月に2歳の女児がシートの下敷きになり死亡した事故が発生。ヒュンダイはこの事態を受け、公式リリースで「パリセードに関わる悲劇的な事故を認識している。現段階では詳細が不明だが、幼い子どもが亡くなったことを深くお悔やみ申し上げる」とのコメントを発表した。

ソフトウェアアップデートで不具合を解消

ヒュンダイはシートの不具合を修正するソフトウェアアップデートを開発し、先週に販売停止の解除を発表した。このアップデートにより、シートが勝手に折りたたまれるリスクが解消される。また、再発防止のために以下の機能変更が加えられた。

  • リフトゲートを開いていない状態では、シートを完全にフラットに折りたたむことができないように制限
  • シート操作ボタンをワンタッチから「長押し」に変更
  • インフォテイメント画面からのシート操作機能を廃止

アップデートは、Hyundai BlueLinkに登録されている車両の場合、インフォテイメント画面の「一般設定」→「ソフトウェア情報/アップデート」からダウンロードできる。BlueLink未登録の場合は、最寄りのディーラーに連絡し、無償でアップデートを実施してもらう必要がある。

販売再開に向けた対応

ヒュンダイは、今回の不具合に関連するリコールを実施しており、所有者にはOTA(無線)アップデートの案内が送られていた。アップデート後、ディーラーはパリセードの販売を再開することが可能となった。同社は今後、シートの安全性を徹底的に見直し、同様の事故が起こらないよう対策を講じるとしている。