株式85%下落も「ゼロ・トゥ・ワン」イノベーションを強調
ビットコイン(BTC)を保有する投資会社ストライヴ・アセット・マネジメントは、株式時価総額の85%下落にもかかわらず、配当スケジュールを重視したブランド再編を発表した。同社は「ストライヴ・ザ・デイリー・ディビデンド・カンパニー」へ改称し、6月16日からSATA優先株に対し毎日配当を実施する方針を示した。
配当重視の戦略に疑問符
ストライヴは、株式の85%下落という厳しい状況下で、配当スケジュールに焦点を当てた再編を発表した。しかし、投資家が企業の業績よりも配当スケジュールを重視するとの見解には疑問が投げかけられている。同社のSATA優先株は額面100ドルで13%の配当利回りを謳うが、実際には2月に81.02ドルまで下落するなど、企業価値に不確実性が残る。
配当利回り引き上げも売却圧力続く
SATA優先株は額面100ドルで取引されることが想定されているが、直近では97.29ドルで取引されるなど、売却圧力が強まっている。ストライヴは2025年11月のデビュー以来、配当利回りを4度引き上げてきたが、それでも売却圧力を抑えるには至っていない。
共同創業者に元 Bud Light 役員、ファーマーブロのラマスワミー氏
ストライヴは、元 Bud Light 役員と共に、ファーマーブロで知られる Vivek Ramaswamy 氏と共同で設立された。しかし、同社は直近3カ月で株主に対し2億6500万ドルの損失を計上した。
「ゼロ・トゥ・ワン」イノベーションとの主張
ストライヴの共同創業者であり CEO の Matthew Cole 氏は、毎日配当を実施する仕組みを「真のゼロ・トゥ・ワンイノベーション」と表現した。これは、ピーター・ティール氏の著書「ゼロ・トゥ・ワン」で提唱された革新的な発想に匹敵するという主張だ。
しかし、同社の株式は2025年5月に268ドル以上で取引されていたが、現在は16.83ドルまで下落。株式時価総額の85%下落という厳しい現実が浮き彫りとなっている。
配当原資の裏付けなし、ビットコイン上昇に期待
ストライヴは、SATA優先株の配当原資として、年間5500万ドル以上の支払いを計画している。しかし、同社の直近四半期の売上高はわずか276万ドルで、利益は計上されていない。配当を維持するためには、ビットコイン価格の大幅な上昇が必要不可欠だ。
同社の株式に投資した投資家は、2025年5月22日以降、資本の93%を失った。一方で、SATA優先株の保有者は、高利回りのステーブルコインのように振る舞う株式を保有しているが、その支払いを裏付ける利益は存在しない。
今後の展望と課題
ストライヴの戦略は、ビットコイン価格の上昇に大きく依存している。しかし、現状では配当を維持するための十分な収益がなく、投資家の信頼回復が急務となっている。