フロリダの「アリゲーター・アルカトラズ」が閉鎖へ、連邦政府が運営費の高騰を理由に検討
全米初の州立移民拘留施設「アリゲーター・アルカトラズ」が、フロリダ州のエバーグレーズに位置する30平方キロメートルの敷地に建設された。同施設は、不人道的な環境、環境法違反、適正手続きの侵害などの批判にさらされながらも運営されてきたが、連邦政府からの資金が得られず、閉鎖が検討されていることが明らかになった。
連邦政府当局者によると、国土安全保障省(DHS)は、1日あたり100万ドルを超える運営費がかかる同施設の維持が困難であると結論づけたという。同施設は昨年夏に開業し、当初は5,000人を収容できる計画で、年間4億5,000万ドルの運営費が見込まれていた。
当初の計画と現実の乖離
フロリダ州は、施設の建設費を前払いし、DHSからの reimbursement(償還)を受ける計画だった。しかし、開業わずか2週間で運営費が6億840万ドルに膨れ上がり、現在も1,400人近くの収容者を抱える同施設は、州が償還を待つ間、運営費の負担に苦しんでいる。
DHSからの償還が遅れている理由は明らかになっていないが、連邦政府が「沼地のお金の穴」と化した同施設に資金を投入する意欲がないことは明らかだ。同施設の名前の由来となったサンフランシスコ湾のアルカトラズ刑務所と同様、隔絶された立地がセキュリティ面では有利に働いたものの、物資の輸送コストが高騰し、最終的に閉鎖に追い込まれた歴史を繰り返す可能性が高い。
環境と人権の問題も浮上
同施設は、環境法違反や人権侵害の疑惑も指摘されており、運営の是非が問われていた。フロリダ州当局は、当初は「低コストで効率的な一時的拘留施設」として同施設を称賛していたが、現実の運営費は計画を大幅に上回り、計画の甘さが露呈した形だ。
今後、DHSとフロリダ州当局との協議が進む中、同施設の閉鎖が正式に決定される可能性が高まっている。納税者にとっては朗報となる一方で、移民政策の厳格化を目指すトランプ政権の方針との整合性が注目される。
「アリゲーター・アルカトラズは、隔絶された立地ゆえに運営コストが高騰し、最終的にアルカトラズ刑務所と同じ運命をたどる可能性が高い」
— 専門家コメント