フロリダ州下院は、米国最高裁が選挙権法を大幅に制限する判決を下した直後の2024年6月12日、共和党のロン・デサンティス知事の事務所が作成した選挙区改編案を賛成83、反対28で可決した。新たな選挙区図は共和党に4議席の獲得をもたらすと見込まれている。
同案は同日中に上院に送られ、可決後に知事の署名を経て成立する見通し。審議はわずか90分で終了したが、民主党のアンジー・ニクソン議員は「手続き違反だ」と叫んで投票を妨害。同党幹部らは、州憲法が禁じる「特定政党や現職議員を有利・不利にする意図での選挙区画定」に該当すると主張した。
民主党のフェントリス・ドリッケル下院議員団長は、デサンティス知事の側近で選挙区図を作成したジェイソン・ポレダ氏が「党派的データを使用した」と証言したと指摘。「この選挙区図は全ての選挙区に党派的データが使われており、知事側の弁護士は民主党有権者の議席減少について『規範的な問題だ』と答弁した」と述べた。
ドリッケル議員はさらに「この法案に賛成票を投じれば、単にミスリードされるだけでなく、この混乱を承認することになる。そのタイミングが全てを物語る。知事が選挙区改編の意向を発表したのは、米大統領が共和党主導州に同様の行動を求めた直後だ。この一連の流れに中立的な説明はあり得ない」と批判した。
投票は、最高裁がルイジアナ州の黒人多数選挙区を廃止する判決を下したわずか1時間後に行われた。民主党は最高裁判決の影響を検討するため2時間の延期を提案したが、下院で否決された。デサンティス知事はX(旧Twitter)に「最高裁の判決は我々の行動を正当化する」と投稿。「数か月前から指摘していた通りだ。判決はフロリダ州の選挙区に関わる問題であり、法的な不備は新たに策定された選挙区図で修正された」と述べた。
共和党はトランプ前大統領の影響で支持率が低迷しており、新たな選挙区図が逆効果になる可能性もある。民主党が支配するカリフォルニア州やバージニア州も選挙区改編に動いており、11月の中間選挙の行方は不透明だ。