決済アプリ「ヴェンモ」を運営するPayPalは、2025年の第1四半期に20%の売上高成長と10%の総取引高増加を発表した。同社のSVP兼ゼネラルマネージャー、アレクシス・ソワ氏によると、ヴェンモは1億人以上のアクティブアカウントと6,700万人の月間アクティブユーザーを持ち、平均ユーザーは月に10回アプリを利用している。こうしたユーザー行動は、ヴェンモが従来のピア・ツー・ピア送金サービスから、より包括的な金融ツールへと進化していることを示している。

2018年にはデビットカード機能を導入し、アプリからユーザーの財布へと進出。その後もTikTok ShopやUber、マクドナルド、タコベルなどの小売パートナーと提携を拡大。さらに昨年には独自のリワードプログラムを開始し、ユーザーのエンゲージメント向上を図ってきた。しかし、こうした機能拡充にもかかわらず、ヴェンモのアプリデザインは依然として古臭く、機能が散在していたため、ユーザーにとって使いづらい状況が続いていた。

ユーザーの声から見えた課題

ソワ氏率いるチームは過去1年間、顧客へのインタビューを通じてヴェンモの使い勝手や機能の利用状況を分析。その結果、多くのユーザーが新機能を認知しておらず、見つけられないという課題が浮き彫りになった。機能が追加されるた Gift cardの送付には支払いを開始してから特定の流れに進む必要があり、グループでの支払い分割も支払いタブからプロフィール設定に移動しなければならなかった。まるで隠されたイースターエッグを探すかのような操作性は、直感的な使い勝手を損なっていた。

根本的なUI改修へ

こうした課題を解決するため、ヴェンモはアプリの根本的な再設計に着手。主要なセクションを刷新し、新機能を目立つ場所に配置することで、支払い操作を簡素化する。改修は段階的に実施され、まずホーム画面から順次導入される。ホーム画面のコンセプトは維持しつつ、他ユーザーの取引履歴を閲覧できる機能はそのままに、新しいUIが提供される。

主な改善点

  • ユーザー名検索の廃止:これまでユーザー名検索が必須だったが、電話番号やメールアドレスでの検索が可能になる。
  • 支払いフローの簡素化:グループ支払い分割やGift card送付が、より直感的な操作で行えるようになる。
  • 新機能の可視化:リワードプログラムやデビットカード機能など、これまで埋もれていた機能が目に見える位置に配置される。

今後の展望

ヴェンモは今後も金融ツールとしての機能拡充を進める計画だ。リニューアルされたアプリを通じて、ユーザーはより直感的に、そしてストレスなくサービスを利用できるようになる。ソワ氏は「ユーザーの声を反映した改修により、ヴェンモの可能性をさらに広げていきたい」と語っている。