オーストラリアで実施された大規模な研究により、中高年女性が世界保健機関(WHO)の運動ガイドラインを継続的に実践することで、早期死亡リスクが50%低下することが明らかになった。
この研究は、1946年から1951年に生まれたオーストラリア人女性1万1,000人以上を対象に、15年にわたる追跡調査を実施。参加者の運動習慣と健康状態を3年ごとに記録し、WHOが推奨する中強度から高強度の運動(早足歩行、水泳、テニスなど)を継続的に実践していたグループと、そうでないグループを比較した。
研究手法の信頼性向上
研究チームは、参加者の年齢、喫煙習慣、食生活、体重などの要因を考慮に入れ、運動習慣が健康に与える影響をより正確に分析した。また、「ターゲットトライアル・エミュレーション」と呼ばれる手法を用いることで、観察データから実験的な効果を推定することに成功した。
運動習慣がもたらす健康効果
研究の結果、中高年期にWHOの運動ガイドライン(週150分以上の中強度運動)を継続していた女性は、運動不足の女性と比較して、早期死亡リスクが約50%低下していた。この効果は、全死亡だけでなく、心疾患やがんによる死亡リスクの低下にも関連していたとされる。
なお、この研究では筋力トレーニングのデータは含まれていなかったが、有酸素運動の長期的な効果が明確に示された。
専門家からのコメント
「この研究は、中高年女性にとって運動がいかに重要かを改めて示すものです。特に、日常生活に運動を取り入れることで、健康寿命の延伸につながる可能性が高まります」
(オーストラリアの健康研究機関研究員)
実践に向けたアドバイス
- 段階的な運動習慣の確立:これまで運動習慣がなかった人も、無理のない範囲から始め、徐々に強度や時間を増やすことが大切。
- バランスの取れた食事:運動と並行して、タンパク質や栄養バランスの良い食事を心がけることで、筋肉量の維持につながる。
- 定期的な健康チェック:運動習慣を維持するためにも、定期的な健康診断で体調を確認することが重要。
研究結果は、3月26日にPLOS Medicine誌に掲載された。
出典:
Healthline