若者の就職不安、かつてない水準に
米国の若者の間で、就職市場に対する不安がかつてないほど高まっている。Gallupの2023年第4四半期調査によると、若年層の20%のみが「質の高い仕事を見つけやすい時期」と回答。2021年10月のピーク時62%から大幅に低下した。
大卒者の失業率、全体よりも悪化
ニューヨーク連銀の12月データによると、米国全体の失業率は4.2%と歴史的な低水準だが、22~27歳の大卒者は5.6%と全体を上回る。COVID以前は大卒者の失業率が全体より低かったことを考えると、異例の状況だ。
AI導入前から顕在化していた問題
AIが若年層のホワイトカラー職を代替するとの懸念が広がる中、企業は採用を控える傾向にある。多くのCEOが経済、関税、地政学的リスク、AIの不確実性を理由に採用凍結を選択。過剰雇用の反省から、AIが実現する前の段階で既に慎重な姿勢を示している。
求人データに隠された実態
ZipRecruiterの調査によると、今年の大卒者の3ヶ月以内就職率は77%と昨年の63%から改善したが、その一方で73%がギグワークやフリーランスを検討。夢のキャリアに就く人はわずか4分の1にとどまる。
「就職した大卒者の多くはファストフード店やDoorDashの配達など、希望とはかけ離れた仕事に就いている」
ZipRecruiterエコノミスト、ニコール・バシャード氏
専門家が指摘する根本的な課題
若者の就職難はAIだけの問題ではない。経済の不透明感とAI導入の先行き不安が採用抑制を招き、結果として若年層の雇用機会が減少している。専門家は、若者が時代の変化に合わせた専攻選択とAIスキルの習得が必要だと指摘する。
政治的課題へと発展する可能性
2028年の米国大統領選挙に向け、若者の雇用問題はますます政治的な争点となる可能性が高い。企業幹部には、将来の採用戦略見直しが求められている。