カリフォルニア州司法長官のロブ・ボンタ氏は6月10日、アマゾンが価格操作を行っていたとする証拠を公表した。同州は2022年に独占禁止法違反でアマゾンを提訴していたが、その行為を差し止めるため、2月に最高裁に仮処分を申請。このたび、その16ページにわたる申請書を「ほぼ無修正の状態」で公開した。

申請書によると、アマゾンはプライムデー直前に他の小売業者の価格を引き上げるための策略を企てていたとされる。また、他店で割引販売されている商品を在庫切れにし、安価での購入を不可能にするなどの手法も用いていたと指摘されている。

ボンタ氏は「この文書は、アマゾンがいかにして市場を支配し、消費者に不利益を与えてきたかを明らかにするものだ」と述べ、アマゾンの行為が独占禁止法に違反する可能性を強調した。

アマゾンの行為が全米の小売業に与えた影響

アマゾンは米国の電子商取引市場で圧倒的なシェアを誇るが、同社の行為が他の小売業者の価格設定に悪影響を及ぼしていた可能性がある。例えば、プライムデーのような大型セールイベントの前には、アマゾンが他店の価格を意図的に引き上げさせていたとされる。これにより、消費者は本来得られるはずの割引を受けられなくなっていた可能性がある。

また、アマゾンはサプライヤーと協力し、他店で割引販売されている商品を在庫切れにさせることで、消費者が安価で購入することを妨害していたとの指摘もある。こうした行為は、競争を阻害し、消費者の選択肢を奪うものだとして批判を浴びている。

今後の展開と消費者への影響

カリフォルニア州の訴訟は今後も続く見通しで、アマゾンの行為が独占禁止法に違反するかどうかが注目される。もし違反が認められれば、アマゾンに対して巨額の制裁金が科される可能性があるほか、同社のビジネスモデルに大きな影響を与えることになるだろう。

また、消費者にとっては、アマゾンの行為が価格競争を阻害し、商品の価格が実質的に引き上げられていた可能性がある。今後は、アマゾンを含む大手プラットフォームの行為がより厳しく監視されることになるとみられる。

「アマゾンの行為は、市場の公平性を損ない、消費者の利益を害するものだ。我々は引き続き、独占禁止法の執行を強化していく」
— ロブ・ボンタ氏(カリフォルニア州司法長官)
出典: The Verge